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国連支援の責任投資原則(PRI)のCEOを退任するフィオナ・レイノルズさん、オーストラリアの投資・ビジネス関連の出版社のCEOに(RIEF)

2021-07-26 16:21:18

fionaキャプチャ

 

  国連支援の責任投資原則(PRI)のCEO退任を表明しているフィオナ・レイノルズ(Fiona Reynolds)さんは、来年2月にオーストラリアの出版事業の「コネクサス・フィナンシャル(Conexus Financial)」社のCEOに就任する。同社は投資マガジンの出版や投資関連イベント等を展開している。オーストラリア国籍のレイノルズさんにとって、9年ぶりに自国のビジネス界に戻る形だ。同社は年金関連のビジネス展開も目指しており、「PRIトップ」の経験が生かされそうだ。

 

 コネクサス社は、オーストラリア・シドニーを拠点とし、2005年に設立された。ビジネス、投資家向けのInvestment Magazine、I&T News、Professional Planner magazine等の出版のほか、ネットを通じたファンドや年金、ソブリンウェルスファンド等に関連した情報発信、フィナンシャルプラニングや個人投資家向け等の幅広いステークホルダー向けのイベント開催等を手掛けている。

 

 同社は非公開会社で、創業者であり、現在のCEOであるColin Tate氏やシニア社員、主要株主等が株保有者となっている。レイノルズさんは、2013年にPRI入りするまでは、オーストラリアの非営利法人、Australian Institute of Superannuation Trustee(AIST)のCEOを務めていた経験もある。

 

 レイノルズさんは、オーストラリア在住の家族と離れてPRIの本拠である英ロンドンを中心に約8年にわたってグローバルに活動を展開してきた。しかし、新型コロナウイルス感染拡大の影響で、自由に母国と行き来ができなくなり、家族との接触が十分にできなくなったことから、PRI退任を決めた。https://rief-jp.org/ct6/114976?ctid=0

 

 正式にコネクサスのCEOに就任するのは来年2月の予定。レイノルズさんは「コネクサスは、目的遂行型の企業で、すべてのオーストラリア人のより良い成果のために貢献する企業として魅力があふれている」と抱負を述べている。市場関係者からは、オーストラリアでの退職年金市場の「改革者」となることへの期待がかけられている。

 

 コネクサスは機関投資家や個人投資家向け事業や年金関連の活動も展開しているが、PRIにはまだ署名していない。レイノルズさんの最初の仕事は、同社のPRI署名サインかもしれない。

https://conexusfinancial.com.au/