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兵庫県、早ければ9月にも同県初のグリーンボンド発行へ。10年債と20年債を各100億円。下水・汚泥等を活用したバイオガス事業や、コウノトリの生息環境整備等に充当(RIEF)

2022-08-03 21:31:46

hyougoキャプチャ

 

 兵庫県は3日、同県初のグリーンボンドの発行を発表した。早ければ9月にも発行する。ボンドは10年債と20年債の2種類で、それぞれ100億円を発行する予定。調達資金は、下水や汚泥を活用したバイオガス事業、県施設の照明のLED化、太陽光発電設備の導入などのほか、同県に生息する特別天然記念物のコウノトリの生息環境整備(ため池の浅瀬やビオトープの造成)等にも充当する。

 

 都道府県のグリーンボンド発行は、東京都、長野県、神奈川県、三重県等に次ぐ。また愛知県も今年10月以降に発行を予定している。

 

 兵庫県では同ボンドを「兵庫県SDGs債」と名付け、「SDGsの取組の一環として、グリーン化を推進する本県の施策を広くPRし、一層の機運醸成や施策の推進を図るとともに、県債の購入を通じた投資家の県政への参画を推進する」と位置付けている。

 

 主幹事は、10年債が、みずほ証券、野村証券、三菱UFJモルガンスタンレー証券、大和証券、SMBC日興証券、20年債がみずほ証券、SMBC 日興証券、岡三証券、BNPパリバ証券が担当。みずほは全体の事務取扱を行う。利率は今後、市場動向等をみながら設定する。セカンドオピニオンは日本格付研究所(JCR)がICMAのグリーンボンド原則(GBP)等への適合を付与した。

 

 表面利率は市場の動向を踏まえて、今後決定する。資金使途は、①汚染防止及び抑制・再エネ②エネルギー効率③気候変動への適応④生物自然資源及び土地利用に係る環境持続型管理⑤陸上及び水生生物の多様性の保全--の5分野を設定している。

 

 このうち①では下水汚泥広域処理場整備事業(下水汚泥を利用したバイオガスの生成・固形燃料化)を進め、④では土砂災害防止や温室効果ガスの吸収源となる森林整備事業、⑤でコウノトリの生息環境整備をあげている。斎藤元彦知事は「兵庫県が脱炭素事業に取り組んでいることを投資家にアナウンスしていくのが大事」と述べている。

 

https://web.pref.hyogo.lg.jp/press/documents/20220803_10910_1.pdf

https://web.pref.hyogo.lg.jp/press/20220803_10910.html