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米自動車メーカー、ゼネラル・モーターズ(GM)初のグリーンボンド発行、22億5000万㌦。全額、電気自動車(EV)事業に充当へ。米中市場でのEV展開を推進(RIEF)

2022-08-04 12:19:19

GMキャプチャ

 

 米大手自動車メーカーのゼネラル・モーターズ(GM)は同社初のグリーンボンドを合計22億5000万㌦(約3000億円)を発行した。調達資金の使途は「クリーン輸送事業」としており、全額、電気自動車(EV)事業に充当する。同社は今年から2025年の間にEV製造、販売と自動運転技術の開発等に総額350億㌦を投じる計画で、今回のグリーンボンド調達はその一部になるとみられる。

 

 (写真は、米デトロイトにあるGMの本社ビル)

 

 米自動車メーカーのグリーンボンド発行としては、昨年11月にフォードが25億㌦のグリーンボンドを発行したことに次ぐ。フォードも調達資金をEV事業に充当した。

 

 GMのグリーンボンドは、同社とグループのGMファイナンスによる共同のサステナブルファイナンスフレームワークに基づく。同フレームワークでは資金使途先として、ゼロエミッション車(EV)のほか、バッテリー技術、バッテリー貯蔵、同マネジメントシステム、燃料電池技術、電力チャージインフラ、その他EVや自動運転関連の事業・技術等を想定している。

 

 GMのCFOのPaul Jacobson氏は「GMとしてEVシフトを促進することにフォーカスした初の資本調達。2025年までに米国と中国市場で毎年100万台のEVを販売し、30年までにEV販売で900億㌦の収入をあげる目標の実現に資する」と強調している。フォードに続いて、GMもEV戦略へのESG投資のためのグリーンボンド発行となった。

 

 GMはEV用の次世代バッテリー「Ultium(アルティアム)」を開発している。同バッテリーとパワートレインとをモジュール化した自由度の高い組み合わせによる生産が可能な第三世代EVプラットフォームを活用して、複数の同社のブランド車と生産地のセグメントによって、効率的に新型EVを北米と中国の両市場に投入する戦略を推進している。米国内市場ではChevrolet、Buick、Cadillac等の伝統的な米国車を、中国市場ではWuling Motors、Baojunのブランド車を展開している。

 

 発行したボンドは、7年物が10億㌦、10年物が12億5000万㌦。 金利は米国債利回りにそれぞれ270bp、295bp上乗せした。合計72億㌦の申込みがあり、想定利回りより25bp低かったとしている。投資家の需要は10年物に半分以上の約40億㌦の申込みがあったという。

 

 ボンド発行のサステナビリティ・エージェントとして、仏銀系のCredit Agricole CIBとBNP Paribasが対応し、共同主幹事には英Barclays、米BofA Securities、Citigroup、Goldman Sachs、JP Morgan、Morgan Stanley、BBVA、 Deutsche Bank、Intesa Sanpaolo、Lloyds Bank、みずほ証券、SMBC日興、Santander、Société Généraleの各金融機関が参加した。セカンドオピニオンはMoody’s ESGがICMAのグリーンボンド原則(GBP)への適合を付与した。

 

https://www.ifre.com/story/3458725/general-motors-raises-us225bn-from-inaugural-green-bond-fnh1bnfsrs

https://investor.gm.com/static-files/81150b7e-cd57-4f91-87e4-5fb308868031

https://www.freep.com/story/money/cars/general-motors/2022/07/28/gm-green-bond-loan/10172636002/