JFEホールディングス。川崎・扇島の「最後の高炉跡地」を、日本水素エネルギーに液化水素の輸入基地として貸借。30年にも商用目指す。「高炉→水素」で脱炭素化のシンボルに(RIEF)
2024-07-26 13:33:54
(上図の㊨斜め下の赤い枠部分が水素基地予定地)
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JFEホールディングスは25日、JFEスチールが川崎市扇島に保有するJFE東日本製鉄所の高炉休止跡地を、液化水素の受け入れ基地として、日本水素エネルギー(JSE)に貸し出す契約を結んだと発表した。同高炉の休止跡地である京浜地区の川崎臨海部は、1918年にJFEの前身の旧日本鋼管が高炉生産を始めたところで、昨年9月、最後の高炉が休止し、現在、同地区全体の再開発が進められている。高炉跡地に進出するJSEは同地に水素タンクなどの関連設備を建設、2030年の商用開始を目指す。鉄鋼の高炉生産から水素基地への転換は脱炭素時代への象徴的バトンタッチといえる。
今回、土地利用が転換されるのは、京浜地区扇島の土地、約21ha。同地で昨年9月に稼働を休止した最後の高炉は、1979年に稼働し続けていた。その後、JFEは川崎市との間で同地区全体の整備事業を進めている。今回の日本水素エネルギーへの土地賃貸は、扇島の土地利用転換の第一歩と位置付けている。
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同地を賃借するJSEは、川崎重工業と岩谷産業が共同出資で2021年に設立した。オーストラリアで開発した水素を液化して、ビクトリア州ヘイスチングから日本へ海上輸送する事業展開を目指している。水素の製造には豪州産の褐炭を原料とするが、排出されるCO2はCCSで回収貯留し、CO2フリーにするとしている。2030年に水素供給コストでNm3当たり30円(船上引き渡しコスト)を達成できる液化水素の商用化を目指している。

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出荷基地のヘイスチングには、液化水素設備と1万㎥の保管タンク5基を建設、受け入れ基地の扇島には、液化水素を保管する5万㎥の大型保管タンクを建設する予定だ。同事業は新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)のグリーンイノベーション基金事業に採択されている。
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ただ、水素運搬を担う川崎重工業の水素運搬船(すいそ ふろんてぃあ)は、2012月1月に日本向けの試行航海でヘイスチングの港に停泊中に甲板上で火災事故を引き起こした経緯がある。事故による人身や環境への被害はなかったが、オーストラリア運輸安全局(ATSB)が「重大事故(シリアス・インシデント)」として調べた結果、船のバルブの一部が間違って装着されていた人為ミスと判断した。https://rief-jp.org/ct5/132826?ctid=
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JFEは、水素基地の誘致とともに、川崎市と連携して、水素事業実証開始に向けて、周辺の道路・交通アクセスの安全性確保や液化水素運搬船の出入港に際しての管理体制の整備などに力を入れるとしている。水素エネルギーは可燃性・引火性が高いだけに、安全性については万全の管理が求められる。
https://www.jfe-holdings.co.jp/release/2024/07/240725.html
https://green-innovation.nedo.go.jp/project/hydrogen-supply-chain/

































Research Institute for Environmental Finance