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エクソン・モービルCEO。トランプ次期米大統領が主張する「米国のパリ協定からの離脱」に反対を表明。「国際的な気候交渉のテーブルから抜けることはリスク」と指摘(RIEF)

2024-11-13 11:52:42

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  米最大のエネルギー会社であるエクソンモービルのCEO、ダレン・ウッズ(Darren Woods)氏が12日、次期米大統領のドナルド・トランプ氏がパリ協定からの離脱を表明していることに対して、離脱しないように警告する発言をした。離脱すると国際的な気候交渉のテーブルから抜け落ちるリスクがあると指摘した。エクソンは2017年にトランプ前政権が協定からの離脱を決める際にも、反対を表明している。同氏の指摘は化石燃料ビジネスに軸足を置くエネルギー業界も、その一方で、再エネ等の開発を進めており、脱炭素への移行をビジネスにすでに取り込んでいることを示す形と言える。

 

 米ウォールストリートジャーナル等が報じた。ウッズ氏は、国連気候変動枠組条約第29回締約国会議(COP29)に参加するため、アゼルバイジャンのバクー入りしている。同氏は、「気候に関する交渉(COP)はトランプ氏にとって常識的な政策立案を追求する機会である」と述べたほか、「われわれは、地球規模の排出量を管理するための世界的なシステムを必要としている。トランプ氏とその政権は、政府に戻り、政府に常識を取り戻すことを語ってきた。私は、彼がこの分野でも同じアプローチを取ることができると思う」等と述べた。

 

 同氏は昨年ドバイで開催されたCOP28にも出席し、その際の会議で各国政府高官を念頭にして、企業が利益を上げながらよりクリーンなエネルギー形態に移行するためのインセンティブを創出するよう促す発言をしている。同氏によると「政府の役割は極めて重要であり、率直に言って、これまで政府はそれを十分に果たしてこなかった」と指摘、各国政府が気候対策に本腰を入れていないことを批判した。

 

 その一方で、同氏は「われわれ企業は、株主のために利益を生み出す義務がある」と強調し、気候対策を実行するうえで、政府のインセンティブ政策の必要性を強調した。

 

 また同氏は、「私は、どの政権であっても、(脱炭素化への)移行のペースを大幅に加速させるか、あるいは逆に大幅に減速させることができるとは思わない」と述べ、エネルギーの移行は「長期的な投資」であると語った。また、CO2排出量を考慮した世界基準を求め、そのシステムを各国政府が規制基準を設定する際の基礎とすべきだとの考えも主張した。

 

 ウッズ氏の今回の発言は、こうしたトランプ路線とは一線を画す形だ。しかし、実はエクソン社は2017年にトランプ氏が最初に大統領に就任する際にも、パリ協定からの離脱はしないよう求めていた。

 

 トランプ大統領の報道官であるカロライン・リービット氏は、大統領は選挙戦で訴えていた政策を推進していくと述べている。「アメリカ国民はトランプ大統領を圧倒的多数で再選し、選挙戦で掲げた公約を実施するよう大統領に委任した。大統領は公約を実現するだろう」と声明で述べた。