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英国 世界最大規模の洋上風力発電事業「Hornsea Project2」の建設を承認。1.8GW、300基の風車を建設へ(RIEF)

2016-08-22 00:13:46

hornsea2キャプチャ

 

 英国政府は、同国中部のヨークシャー地方の北海沿岸沖で計画中の、洋上風力発電としては世界最大規模の1.8GWの発電能力を持つHornsea Project2事業計画を承認した。180万世帯の家庭電力を供給できる。

 

 建設が承認されたHornsea Project 2事業は、英中部のヨークシャー州の東部沿岸から89km沖合の483k㎡の海域に建設される。事業主体はデンマークのDong Energyで、6MWから15MWの発電力を持つ風車を約300基、建設する計画。

 

 Hornsea事業はベンチャービジネスのMainstream Renewable PowerとSiemens Project Ventureが開発をしてきたが、このほどDong Energyが権益を100%取得した。

 

 現在、世界最大の発電能力を持つ洋上風力発電事業は、英国南部のケント州沖20kmに建設されたLondon Array事業。175基の風車を建設、発電能力は 1.858GWの能力を持ち、2013年に稼働した。今回のHornsea2とほぼ同規模だ。

 

Hornseaキャプチャ

 

 Hornsea事業は、すでに1.2GWの発電能力を持つProject1が2014年に承認され、建設中。今回のProject2のほか、Project3を合わせて全体で6GWのの発電能力を開発する計画。英国は再エネ発電を電力全体の30%とする計画で、Hornsea全体で半分近い14%分をカバーする予定。

 

 英国の洋上風力発電は、10年後には10GWの発電容量を持つ見通し。その後さらに2020年代には、コスト低下を踏まえて、新規に10GWの追加を見込んでいる。

 

 今回、承認を得たProject2で発電した電力はNorth Killingholme の送電線に接続、英国内で活用される。総事業費は60億ポンド(7860億円)。建設工事に伴い地元に1960人の国内雇用が生じるほか、完成すると運営・維持に580人が従事する予定。

 

 Business and Energy省のGreg Clark大臣は、「 英国は洋上風力発電でグローバル・リーダーの役割にある。再生可能エネルギー全体への投資でも主要投資市場を世界に開放している」と指摘している。

 

 英政府は再エネ発電を加速するため、7億3000万ポンドの金融支援を議会で決定している。事業参加者は英国企業だけでなく、今回のように入札ベースで外資企業にも機会を与えている。

 

https://www.gov.uk/government/news/worlds-largest-windfarm-receives-planning-go-ahead