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三菱商事 ロシア・サハリン州でメタノール生産工場建設へ。州政府と調印(各紙)

2016-09-06 00:52:39

 三菱商事はロシアのサハリン州で、天然ガスを原料にしたメタノール生産工場の建設計画に関する協定を、同州政府と調印した。

 今月初めにウラジオストクで、プーチン大統領、安倍晋三首相らが出席して開いた東方経済フォーラムに合わせて、同州政府のヴェーラ・シェルビナ議長とロシア三菱商事会社の古澤実社長が調印した。

 ロシアの情報サイト「スプートニク」によると、サハリン州のコジェミャコ知事は、三菱商事が建設する工場の原料となる天然ガスについて、ロシアが進めている大陸棚プロジェクトで採掘するガスを使うとし、製造したメタノールの輸出先は「工場建設後に日本側が決定する」と説明している。

 メタノールは天然ガスの部分酸化で製造した一酸化炭素(CO)に複合酸化物を触媒として、水素を反応させて製造する。フェノール樹脂や接着剤、ホルマリン等の合成原料の原料となるほか、燃料電池の水素供給源にもなる。

 ロシア側は、今回のメタノール生産工場建設の合意を受けて、「今回の協定を基盤に、両国政府、また石油およびガスの採掘に取り組む機構と話し合うのを可能とするプラットフォームにしたい」と、より幅の広い資源開発に拡大することを期待している。