ESG調査・格付けの「Sustainalytics」社 東京にオフィスをオープン。機関投資家向けに調査・評価サービスを展開へ。グリーンボンドの評価ビジネスも(RIEF)
2016-09-06 02:15:13

ESG分野の独立系調査評価機関でESG格付けも手掛けるSustainalyticsが東京に進出した。ESG投資の浸透やコーポレートガバナンスコードの整備で、機関投資家をはじめとする日本のESG市場ニーズが高まってきたことを受けた動きだ。
SustainalyticsのCEO、Michael Jantzi氏は「日本市場はこの3年で、ESG分野とコーポレートガバナンス分野で重要な進展をみせている。ビジネススタンダードの改革へのコミットも急速に進んでいる」と、日本のESG市場の変化を評価、東京進出の理由としている。
東京事務所には、同社のシンガポール・オフィスから Loic Dujardin氏と Yumi Fujita氏が移籍した。Dujardin氏はシンガポールでSustainalyticsの調査チームを率いていた。その前は、ノルウェーのNorges Bank Investment Management (NBIM)のシニアアナリストの経歴を持つ。
Fujita氏は、シンガポールでは、運輸部門株のシニアアナリストのほか産業セクター部門も担当していた。それ以前は、Deloitteのシンガポールでファイナンシャル・アドバイザリーサービスのチームに所属していた。
東京オフィスでは、さらに機関投資家担当としてJames Hawrylak氏も加わった。Hawrylak氏は、Institutional Shareholder Serviceのアジア太平洋地域の営業担当責任者から転じた。
東京オフィスは、当面、年金等の機関投資家向けにESG評価・調査のビジネスを行うほか、グリーンボンドのセカンド・オピニオンなどの評価ビジネスの引き受けなども目指すものとみられる。
Sustainalyticsは、1992年からESG調査評価をビジネスとしてきたカナダの Jantzi Research と、欧州ベースのSustainalyticsが2009年に合併し、グローバル展開する独立系ESG調査・評価会社として活動している。世界中の主要企業6500以上のESG調査を担当してきており、ESGリスク評価では12000以上の企業を投資ユニバース対象としている。
世界15都市にオフィスを展開、170人のアナリストを含む約300人以上のスタッフを抱える。IRRI の調査ではグローバル投資家が選ぶ最良の独立系責任投資調査会社にも選ばれている。
http://www.sustainalytics.com/sustainalytics-opens-tokyo-office