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三菱UFJリースとソフトバンク系のSBエナジー。北海道八雲町で国内最大の 蓄電池併設型メガソーラー発電所を建設。発電容量は約102.3MW(RIEF)

2017-11-03 07:32:21

softbankキャプチャ

 

  ソフトバンクグループで自然エネルギー事業などを行うSB エナジーと三菱 UFJ リースは共同で、北海道二海郡八雲町に国内最大の蓄電装置付き大規模太陽光発電所(メガソーラー)を建設する、と公表した。発電容量は約102.3MWで、蓄電容量約2 万 7,000kWh(約 27.0MWh)の大容量リチウムイオン電池を併設する。2018年4月中に着工、2020年度の稼働の予定。

 

 設置されるのは「ソフトバンク八雲ソーラーパーク」。太平洋汽船と有限会社太平洋農場が所有する北海道二海郡八雲町の約132万㎡(約132 ha)の土地に建設する。年間予想発電量が一般家庭約2 万 7967 世帯分の年間電力消費量に相当する約 1 億 68 万 2000kWh。SB エナジーと三菱 UFJ リースが50%ずつ出資する特別目的会社(SPC)の「北海道八雲ソーラーパーク合同会社」が運営する。



 最大のポイントは、売電先となる北海道電力が接続の条件とする「太陽光発電設備の出力変動緩和対策に関する技術要件 」に合致するため、大容量リチウムイオン電池を併設する点だ。北海道では大容量の太陽光発電の建設が相次いでいる。北電では、太陽光発電の急峻な出力変動による系統周波数への影響を抑える「短周期変動対策」として、接続申し込みが400MWを超えた分の2MW以上のメガソーラーについては技術要件を適用して、蓄電池の併設を求めている。

 

 SB エナジーと三菱UFJ リースは4月末にも、北海道勇払郡安平町に蓄電池併設型メガソーラー「ソフトバンク苫東安平ソーラーパーク2」の建設を発表、建設に入っている。2020年度中の運転開始の予定だ。「苫東安平」の場合、発電容量は64.6MW、併設するリチウムイオン蓄電池は、容量約17.5MWhで、今回の「八雲」より一回り小さいが、同じく北電の技術要件の適用を受けた。

 

 また、指定電気事業者制度による無制限・無補償の出力抑制を接続条件とする。固定価格買取制度(FIT)では、無補償の出力抑制を最大30日までと定めている(30日ルール)。これに対して指定電気事業者制度では、無補償の出力抑制が30日を超える可能性があり、ファイナンスの条件が悪化する懸念があるが、両社は、「苫東安平」に続いて、「八雲」も同制度の下でプロジェクトファイナンスを組成することになる。

 

 逆に言うと、蓄電池併設のコストアップや、無補償出力抑制増大のリスク等を合わせても、太陽光パネル価格の低下と発電効率のアップ等で、北海道での太陽光発電事業は採算に乗るということのようだ。

 

http://www.lf.mufg.jp/investors/library/pressrelease/2017110104.pdf