HOME13 原発 |原子力規制委員会。法定の年次報告で「12カ所の誤り」。前年度の報告の「表」をそのまま転載の例も。閣議決定を経て国会に提出済み。昨年の報告や他の発表資料でも誤り続出(RIEF) |

原子力規制委員会。法定の年次報告で「12カ所の誤り」。前年度の報告の「表」をそのまま転載の例も。閣議決定を経て国会に提出済み。昨年の報告や他の発表資料でも誤り続出(RIEF)

2025-07-14 15:58:06

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 各紙の報道によると、原子力規制委員会は9日、2024年度の年次報告に12カ所の誤りがあったと発表した。前年度の年次報告にある表をそのまま転載したケースも確認された。同年次報告はすでに6月に閣議決定を経て国会にも提出されていることから、修正するという。事務局の原子力規制庁が9日の定例委員会で報告した。実務経験者の採用者数や役職名などの誤りのほか、原発の核物質防護の問題をまとめた表は、前年度の年次報告の表がそのまま使われていた。昨年の年次報告も誤りが見つかり修正している。電力会社の報告書での誤りも相次ぐが、規制委自体が、「細部に目を光らせていない」現状が改めて確認された形だ。

 

 規制委自体が公表し、朝日新聞等が報道した。「誤り」のうち、前年度の表を載せた理由について、同委の長官官房は「担当課が内容の確認をできていなかったため」としている。年次報告は総務課が担当課の案をまとめて作るが、どちらも誤りを確認できていなかったという。一連の誤りについては、国会に提出後、庁内の指摘で発覚したとしている。

 

「誤り」の一部
「誤り」の一部

 

 規制委の山中伸介委員長は9日の記者会見で「まことにお恥ずかしい限り。事業者に対して文書に間違いがないように審査会合で常々指摘しているので、規制委としても文書の間違いをなくすように努力していく」と陳謝した。しかし、同委のサイトを見ると、昨年の年次報告でも1件の誤りがあり、2019年の報告にも間違いがあったことがわかっている。昨年のミス発覚後の委員会としての組織的な「努力」はどうだったのかとの説明が必要だろう。

 

 さらに、間違いは年次報告だけではない。「原子力委の取り組み」として、東京電力福島第一原子力発電所の事故の反省に基づき、二度と重大事故を起こすことのないように、毎年の委員会の取り組みを報告する通称「3.11報告」についても、今年2月末までの分のほか、2022年2月末分などでも、誤りがあり修正している。

 

 朝日の報道では、「規制庁は今後、複数人での確認や資料の照合をすることで再発を防止するとしている」としている。だが、これだけ、頻繁に「誤り」と「修正」を繰り返していることは、役所としては珍しいことなのか、あるいは他の役所も「この程度」の誤りはしょっちゅう繰り返しており、国民が気づかないだけなのか、が気になる。日本の官僚機構のレベル劣化を象徴するような不始末といえる。

                            (藤井良広)

https://www.nra.go.jp/data/000476230.pdf

https://www.nra.go.jp/data/000476939.pdf

https://digital.asahi.com/articles/AST793DF3T79UTFL019M.html