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国連主導の「ネットゼロ保険同盟(NZIA)」から、新たに英仏の2社の離脱が判明。離脱組は合計18社となり、残留組の14社を上回る(RIEF)

2023-06-04 02:14:07

NZIA002キャプチャ

 

  米国の反ESG州のキャンペーンで揺さぶられている「ネットゼロ保険同盟(NZIA)」から3日までに、新たに英仏の保険会社2社が離脱したことがわかった。この結果、離脱組は18社となり、残留組14社を上回る形になっている。

 

 新たに離脱したのは、英beazleyと仏Matmut。beazleyは1986年設立で保険・再保険の両分野でグローバルに事業を展開している。同社のウェブサイトによると、「86年は米国の保険引き受け市場は危機的状況だった。事態の先行きは良くなく、事業を始めるには別とタイミングではなかったと、思うかもしれない。だが、われわれは、あらゆるリスクは、事態を違った角度で行うことでオポチュニティになると考えている」と記している。今回のNZIAからの離脱も、いずれ、新たなビジネスチャンスに転ずるようにしてもらいたい。

 

 もう一社のMatmutは1961設立の相互保険会社。ノルマンディーのルーアンを本拠とし、銀行部門も持つ。リテール分野を軸とし、日本の生保の相互会社と類似のガバナンス体制をとる。NZIAからの離脱については、サイトに記載していない模様だ。

 

 NZIAは主要メンバー機関が離脱を表明した5月24日に、「NZIAは国連環境計画(UNEP)が招集した自主的イニシアティブなので、すべての企業は、いつでも、どんな理由でも、NZIAに参加することも、離脱することも自由だ」との緊急声明を公表した。その後、メンバー機関の相次ぐ離脱を静観する形をとっている。今回の英仏2社の離脱についても、声明等は出していない。

https://www.unepfi.org/net-zero-insurance/

https://www.beazley.com/en-sg

https://www.matmut.fr/