北海道NPOバンク、新型コロナウイルス感染拡大の影響を受ける北海道のNPO等に対して、金利ゼロの緊急融資提供（RIEF）
2020-08-17 11:32:21
北海道NPOバンクは、新型コロナウイルス感染拡大の影響で資金繰り困難に陥っている道内のNPO等を支援するため、上限100万円までを金利ゼロ％で融資する緊急事態融資を展開している。コロナ感染の影響が長期化していることで、NPOの活動自体もコロナ対策の追加資金が必要になったり、予定した活動資金が回らなくなるなどの事態が起きていることを、資金面から支援するのが狙いだ。
北海道NPOバンク（札幌市）は2002年に設立された道内を対象とする非営利ファイナンス事業の老舗格。今回の緊急事態融資は、これまで同バンクと融資取引のあったNPOやワーカーコレクティブを対象として、上限100万円を金利0%で融資する仕組み。NPO等は政府の政策融資の認定を受けにくい面があることから、独自の制度を設けた。申込みから資金振込まで、最短5営業日で資金を提供するとしている。
融資総枠は当面、1000万円としている。同バンクでは、道内に広範に影響を与える自然災害や異変が生じた際に、「緊急事態融資」を時限的に行うことを定めている。融資対象はこれまでNPOバンクとの取引実績があるほか、申込時において当法人からの借入残高がゼロの団体としている。
1団体への融資金額の上限は100万円で、10万円単位で借入が可能。金利0%、。返済期間は最長で1年、1ヶ月単位で期間を設定でき、1回の期間延長（最長2年）が可能。
同NPOバンクは個人や企業、団体等の出資で資金を集め、営利金融機関からの資金調達が困難なNPO等を低利で支援する活動を展開している。「バンク」の名称だが、預金は受け入れない貸金業として登録されている。現在の出資金は4060万円（2019年6月末）、融資額もほぼ同額の4000万円（同）。
通常、一般融資としてつなぎ融資は返済期間2年以内、運転資金や設備資金融資では5年以内とし、金利は2％。操業資金融資は、創業後2年以内の団体に対して、借入金を完済するまで「伴走支援チーム」が借り入れ団体の経営を支援するが、この場合も金利2％、融資上限200万円、返済期間は3年等となっている。
Research Institute for Environmental Finance