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IT・通信企業のエネルギー・気候変動対応力の世界企業ランキング(Cool IT)、グーグル、シスコが同率首位、日本勢は富士通が4位(Greenpeace)

2013-04-25 16:44:48

CoolITCover

CoolITCover国際環境NGOグリーンピースは、本日25日(米国では24日)、『COOL IT: エネルギー・気候変動 IT企業トップランキング 第6版』(原題: Cool IT Leaderboard, version 6)(注1)を発表しました。同率で総合首位はグーグルとシスコとなり、日本企業では富士通が4位となりました。

 





IT(情報技術)企業は、エネルギーの生産と利用に革新的な変化を起こし、自然エネルギーによる高効率で温室効果ガス排出の少ない社会インフラ実現のための重要なプレイヤーです。本ランキングは、エネルギーと気候変動抑止において牽引役を果たす世界のIT・通信企業を対象としており、第6版となる今回は21社(注2)を比較しています。「温室効果ガス排出削減へのITソリューション/解決策」、「自社の排出量削減」、「気候変動抑止や自然エネルギー普及を促す政策提言」の3分野について、総合100点満点での評価です。

今回のランキングでは、総合同率1位がグーグル(米)とシスコ(米)、以下3位エリクソン(スウェーデン)、4位富士通(日)、同率5位スプリント(米)、ウィプロ(印)、HP(米)となり、6社が対象となっている日本企業は富士通以下それぞれ、10位ソフトバンク、17位NTT、19位NEC、同率20位東芝、日立でした。「温室効果ガス削減へのITソリューション/解決策」分野では、1位富士通、6位NTTなど評価が高い日本企業ですが、自社排出量の削減目標達成への工程が不明確なことや、政策への発言が消極的なことが足を引っ張り、順位を下げる結果となりました。

グリーンピース・インターナショナルのシニアITアナリスト、ギャリー・クックは、「社会全体をクリーンでスマートなエネルギーシステムに変えていく力が、テクノロジー企業にはあります。シスコとグーグルがそれを証明してくれました。しかし、さらに多くの企業が気候変動抑止や自然エネルギー普及を促す政策への支持を明確にしなければ、今後IT企業の成長は、原発や石炭火力のような中央集中型で危険と汚染を伴うエネルギーを推進する企業と政治に阻まれていくでしょう」と、述べています。

グリーンピース・ジャパンの気候変動・エネルギー担当の高田久代は、「最下位となった日立と東芝は、エネルギー効率化の先進的な取り組みを進める一方、原子炉メーカーであるため未だに原発を『クリーンエネルギー』と捉え投資を続けており、他のITテクノロジー企業から遅れをとる残念な結果となっています。技術力を生かすためにも、日本のテクノロジー企業には、エネルギー政策についてより積極的な発言とリーダーシップが求められます」とエールを送りました。

 

注1) 『COOL IT: エネルギー・気候変動 IT企業トップランキング 第6版』(英語)

注2) 全21社総合順位: 1位Google(米)、Cisco(米)、3位Ericsson(スウェーデン)、4位富士通、5位Sprint(米)、Wipro(印)、HP(米)、8位Alcatel-Lucent(仏)、Vodafone(英)、10位ソフトバンク、11位IBM(米)、12位Microsoft(米)、13位HCL(印)、14位Dell(米)、15位SAP(独)、16位Telefonica(西)、17位NTT、18位AT&T(米)、19位NEC、20位東芝、日立



 

http://www.greenpeace.org/japan/ja/news/press/2013/pr20130425/