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インドが温暖化対策新目標公表 2030年までにGDPベースで05年比、33~35%削減。温室効果ガス主要排出国の目標でそろう。COP21に弾み(各紙)

2015-10-02 14:59:43

Indiaキャプチャ

 各紙の報道によると、インドは1日に、国内の温室効果ガス(GHG)の排出量を、国内総生産(GDP)当たりで2030年には33~35%(2005年比)削減する目標を公表した。

 

 インドのGHG排出量は、中国、米国に次いで世界第3位。これまで経済成長を優先し、温暖化対策には慎重な姿勢をとってきたが、排出量世界最大の中国が、排出権取引制度(C&T)を導入するなどの積極的な削減策を提唱、米国との連携を打ち出していることから、インドも追随した形だ。

 

 インドはすでにこの目標を国連気候変動枠組み条約事務局(ドイツ・ボン)に提出した。インドの提出で、1日までに148カ国・地域が目標を提出した。提出国・地域の排出量を合計すると、世界全体の9割に近づく。

 

 京都議定書では排出規制の枠外であった新興国・途上国からも削減目標が相次いで示されたことで、年末にパリで開く国連気候変動枠組み条約第21回締約国会議(COP21)での国際合意の可能性が高まってきた。

 

 ただ、これまでの各国ベースの目標削減レベルを合計した場合でも、気候変動の激化を抑制するために、世界の気温上昇を2℃以下に抑える必要条件を達成するのは難しいとされる。また、国ごとの目標を達成できない場合の対策等をどうまとめるか等の合意の細部を詰めることができるかも、不透明である。

COP211キャプチャ