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グレタさん、オバマ前米大統領と「フィスト・バンプ」でエールの交換。米下院公聴会でも発言。「私の声より、科学者の声に耳を傾けて」(RIEF)

2019-09-19 17:18:18

 

  訪米中のスウェーデンの環境活動家、グレタ・ツゥーンベリさん(16)は、18日に米連邦議会下院の公聴会に招かれた。グレタさんは国連気候変動に関する政府パネル(IPCC)が昨年出した特別報告書を提出、「私の声を聴くのではなく、科学者の声に耳を傾けてください」と語った。またオバマ前大統領とも会談、オバマ氏から「われわれ二人はチームだ」とエールを送られた。

 

 米議会公聴会には、グレタさんのほか、環境活動に取り組む米国の若者も出席した。グレタさんは議員たちに向かって、「普通の人は、気候危機にどれほど深刻か知らない。科学のもとに連帯し、行動を取って欲しい」と語った。

 

 グレタさんの指摘に対して、温暖化対策に慎重な共和党の議員が、「温暖化の危機は理解する。対策をとることには賛成だが、CO2最大排出国の中国の排出継続を認めているパリ協定は不公平」と反論した。

 

 これに対してグレタさんは、「私は小さな国スウェーデンの出身です。私の国でも、以前に同じような議論がありました。『なぜ我々がやらなければならないのか。米国を見てみろ』と。昔はあなたたち米国人のように温暖化対策に反対していたのです」と諭した。

 

 グレタさんは16日に、オバマ前大統領とも面会した。二人の面談は23日に開く国連の気候サミットに向けて人々の関心を高めるために行われた。

 

 二人は挨拶の代わりに、こぶしとこぶしを合わせる「フィスト・バンプ」でエールを交換した。オバマ氏はグレタさんに「世界を変えているね」と言葉をかけた。

  オバマ氏は会談後、「変化は可能だと信じ、既存の知恵に挑戦することに恐れないのは、まさに若者のパワーだ。グレタさんと彼女の世代の若者たちは、自らの声を発している」と称賛した。

 先週、ホワイトハウス前での「School Strike」に参加したグレタさんは、オバマさんから訪米後の印象を聞かれ、「みんな大変すてきで、特に米国の若者たちは熱心に温暖化問題を語ってくれる」と手応えを語った。