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丸紅、インドネシアで火力増設 国営電力に売電 (各紙) 総工費1000億円  原発一基分の出力

2012-11-07 07:22:51

marubenilogo34
【ジャカルタ=渡辺禎央】丸紅はインドネシアで傘下に持つ発電事業会社で、大型石炭火力発電所を増設する方針を決めた。総工費は約1000億円で、2016年末~17年の稼働を目指す。発電効率の高い設備を日本のメーカーに発注。施工は韓国のプラント建設会社と組み、コストを抑える。高成長が続くインドネシアでは電力の需給が逼迫しており、収益機会は大きいと判断した。


 丸紅が筆頭株主で32.5%を出資するチルボン・エレクトリック・パワー(CEP)が、すでに増設計画を政府に伝達した。生み出した電力は国営電力会社PLNが全量買い取る見込みで、近く価格交渉に入る。価格で合意すれば、CEPが増設分の発電所の建設・運営も引き受け、13年内の着工を目指す。




 今回の増設は出力で原発1基分に相当し、CEPの発電能力は2.5倍になる。高温高圧の蒸気を使い、発電効率を高める「超々臨界圧型」を採用する。インドネシアでの稼働例はまだ無い。設備の製造・施工は、東芝と日立製作所、韓国・現代建設の3社で連合を組む方向で調整している。




 増設地はCEPがジャカルタの東方約250キロメートルのチルボンに持つ発電所。このほど出力66万キロワットの1号設備を稼働させたばかりで、同じ敷地内に増設用地を確保した。新たな土地収用で生じることが多い着工遅延のリスクは抑えられる。




 ワチック・エネルギー・鉱物相は増設計画について「政府は同意しており、より詳細な提案を待っている」と述べた。