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原発事故で自殺した福島・相馬の酪農家遺族 東電を提訴へ(各紙)

2013-02-20 23:54:36

記者会見で、東電に損害賠償を求める訴訟を起こすことを明らかにしたバネッサ・アボルドさん(右)=20日午後、参院議員会館
記者会見で、東電に損害賠償を求める訴訟を起こすことを明らかにしたバネッサ・アボルドさん(右)=20日午後、参院議員会館
記者会見で、東電に損害賠償を求める訴訟を起こすことを明らかにしたバネッサ・アボルドさん(右)=20日午後、参院議員会館


東京電力福島第1原発事故の後、将来を悲観して自殺した福島県相馬市の酪農業菅野重清さん=当時54歳=の妻バネッサ・アボルドさんと息子2人が20日、東電に約1億1千万円の損害賠償を求める訴訟を起こすと明らかにした。東京都内で記者会見し、3月中旬にも東京地裁に提訴すると語った。

菅野さんは事故後、放射性物質の影響で原乳の出荷を停止し、飼っていた乳牛をすべて手放した。その後、フィリピン国籍のバネッサさんが子どもたちと一時帰国中の2011年6月10日に、牧場内の小屋で自殺しているのを発見された。牧場建物の壁には、「原発さえなければ。仕事をする気力をなくしました」と書き残した。福島での悲劇の象徴的なケースとして人々の記憶に残った。