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三井住友信託銀行、再エネ事業の「ジャパン・リニューアブル・エナジー(JRE)」株をENEOSから取得。5.0%分、約100億円。投資家向け再エネ投資規模拡大に充当(RIEF)

2022-02-14 17:06:22

JRE003キャプチャ

 

 三井住友信託銀行は14日、ENEOSが保有する再生可能エネルギー事業のジャパン・リニューアブル・ エナジー(JRE)の株式5.0%分を取得したと発表した。取得額は約100億円とされる。同行はENEOSとの間で、JREの企業価値の長期的な向上につながる協業を深めるパー トナーシップの構築を目的とした覚書を締結した。三井住友信託は今後、脱炭素関連のインフラ領域で2030年度までに合計5000億円の投資を実施、さらに機関投資家の投資資金を合わせて2.5 兆円の投資規模を確立する計画で、今回のJRE株取得はその一環としている。

 

 JREは2012年に米ゴールドマン・サックスが立ち上げた再エネ専門企業。今年1月にENEOSが約2000億円でゴールドマンとシンガポール政府投資公社(GIC)から全株式を取得し、傘下に置いた。JRE株はENEOSと同社出資の合同会社フォレストE、同Sが共同保有する形。今回、三井住友信託はフォレストSの保有株の一部を取得した形になる。https://rief-jp.org/ct4/118759

 

 JREは日本や台湾を中心に、合計60件の太陽光、風力、バイオマスの再エネ発電所を開発、運営している。開発中の案件を含めると合計出力は約88万kWに達し、原子力発電所1基分の発電容量になる。ENEOSは23年3月期までの中期経営計画で、再エネ関連に4000億円を投資する方針を掲げており、JREの買収にそのほぼ半分を充当したことになる。

 

 今回の三井住友信託との連携は、JREを傘下に置いて再エネ事業を展開していくうえで、安定的な投資資金を確保するうえで、機関投資家等との関係の深い三井住友信託と協働することで、資金調達力を高めることができると期待しているようだ。

 

 三井住友信託も、実績のあるJREに出資することで、投資家向けに、自前の再エネ投資機会を提供できるメリットが期待できる。JREは最近、風力発電に力を入れており、長崎県や秋田県、北海道などでの開発を進めている。日本の洋上風力発電所の建設が本格化する2030年以降をにらみ、資金面を強化し、新たな再エネ開発事業を展開する方針とみられる。

https://www.smtb.jp/-/media/tb/about/corporate/release/pdf/220214.pdf

https://www.eneos.co.jp/newsrelease/upload_pdf/20220214_01_01_2008355.pdf