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みずほフィナンシャル・グループ。英ロンドン証券取引所グループ(LSEG)と、自主的カーボンクレジット(VCM)の日本の企業・投資家向けの安定供給で提携(RIEF)

2024-06-03 15:20:35

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  みずほフィナンシャルグループは3日、英 LSEG(ロンドン証券取引所グループ  :  LSEG)との間で、LSEGが認証付で上場している自主的カーボンクレジット(VCM)を、みずほの顧客企業や投資家が入手しやすくするための連携を始めたと発表した。LSEGはVCMクレジットを創出する投資ファンドや企業の信頼性を担保する認証(Designation)付の事業・企業を上場するサービスを展開しており、今回の連携により、みずほの顧客企業や投資家に認証付クレジットの安定供給を確保できるようにする。

 

 企業の脱炭素化への要請が強まる中で、多くの企業が本業での温室効果ガス(GHG)削減を補完する形で、VCM等のクレジットの確保を重視している。しかし、VCMクレジットは民間の自主的な発行事業から創出されるため、クレジットの信頼性が課題となっている。民間団体の調査では、同クレジットは2021年に急成長したが、自然由来のREDD+や森林クレジット等の信頼性に課題が指摘され、22~23年と2年連続で市場が急縮小している。https://rief-jp.org/ct4/145878

 

 一方で、信頼度の高いカーボンクレジットに対する市場の潜在的な需要は年々高まっている。そうした中で、LSEGはロンドン証券取引所のメインの上場市場と、新興企業向けのAIM市場を対象として、クレジット創出のための投資ファンドと同事業を手掛ける企業の適切性を認証する独自の「Voluntary Carbon Market(VCM)」制度を立ち上げている。

 

 同制度は、VCMを事業化するクレジット事業者と、創出されるクレジットへの投資家をLSEGがつなぐ仕組みだ。クレジット事業を展開する企業やファンドは、LSEGが設定する追加的情報開示規定やクライテリアに沿って申請を行い、認定を受ける。認定されたファンドや企業の情報は、投資家だけでなく、LSEGのサイトでも公表され、透明性を高めることを求められる。

 

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 企業や投資家は、認定されたファンド等を選んで投資した後、投資先のファンドや企業から、配当としてVCMクレジットを受け取ることができるほか、それらを自社の排出量の削減に充当したり、さらに他社に売却することもできる。投資家や企業は、LSEGに上場されたファンドや企業のクレジットについては、創出後に安心して受け取ることができる。

 

 みずほは、今回のLSEGとの連携により、顧客企業や投資家にLSEG認定のVCMクレジットへの投資機会を確保すると同時に、カーボンクレジットに関するグローバルな情報提供などでも連携するとしている。両社はすでに、2022年11月にサステナビリティ領域における包括的な連携協定を結んでいる。今回のVCMクレジットの確保の連携も、そうした取り組みの一環と位置付けている。

https://www.mizuho-fg.co.jp/release/pdf/20240603release_jp.pdf

https://docs.londonstockexchange.com/sites/default/files/documents/VCM-facsheet-october-2022.pdf