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みずほ銀行。国内銀行初の「インパクト預金」を取り扱いへ。国内企業対象に、預入額1億円から、総額1000億円の確保目指す。インパクトファイナンスの調達と運用の一体化へ(RIEF)

2024-10-09 00:00:59

Mizuho004キャプチャ

 

 みずほ銀行は10日から、国内民間金融機関で初となる「インパクト預金」の取り扱いを始めると発表した。預金の対象は国内の企業で、預入単位は1億円~100億円。募集総額1000億円を上限とする。インパクト預金で調達した資金は、ポジティブ・インパクトフレームワークに基づき、融資先企業の環境・社会・経済へのポジティブ・インパクトを、包括的かつ定量的に評価して融資する仕組みとする。

 

 受け入れるインパクト預金は、定型方式で、預金者の希望によって、1カ月、2カ月、3カ月、6カ月、1年のそれぞれの預入期間を選択できる満期日指定方式とする。預金金利は公表していない。預金者は預金金利に加えて、環境・社会・経済へのポジティブなインパクト創出への貢献を担う便益を得ることが出来る。

 みずほ銀は、インパクト預金を原資とした融資でのインパクトファイナンスを実行することで、「調達」と「投融資」を一体化して、インパクトビジネスへの取り組みを強化することを目指している。同取組を継続的に続けるため、独自のポジティブインパクトフレームワークを設定した。

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 フレームワークは、国連環境計画・金融イニシアティブ(UNEP FI)等が定めたポジティブ・インパクト金融原則および同実施ガイドライン等に沿う。みずほグループの「みずほリサーチ&テクノロジーズ」が開発した評価フレームワークによって、融資先企業の環境・社会等へのインパクト評価を包括的かつ定量的に実施する。具体的には、対象となる企業のサステナビリティ経営体制の整備状況や、同企業がもたらすインパクトの特定、KPI・目標設定等の評価等を行う。

 インパクトの評価で、「ネガティブなインパクトの抑制及び少なくとも1つ以上のポジティブなインパクトの創出」が確認された場合に、インパクトファイナンスの適格性があると判断することになる。同フレームワークに適合する企業への融資資金の原資として、今回のインパクト預金をセットにすることで、「インパ クトと、収益の好循環を実現し、社会課題の解決と企業価値の向上を実現できる」としている。

 インパクトファイナンスの管理のため、インパクト預金による調達資金額が、適格インパクトファイナンス残高を超過しないことを条件として資金管理を行う。同行は半期に一度の頻度で、適格インパクトファイナンス残高を集計し、預金についても管理表に基づいて、預入・途中解約・満期到来の都度、更新を行い、適格インパクトファイナン スの残高が預金残高を常に上回る状態を維持するとしている。

 

 ただ、インパクト預金の元本と利息の支払いは、みずほ銀の一般資金から充当するとしており、融資先の適格インパクトファイナンスのパフォーマンスによって預金者への預金支払いが左右されることはない、としている。インパクト預金の資金管理状況及び同預金で調達した資金の投融資によって実現したインパクトについては、年1回ホームページで公表する。

 

 みずほ銀のポジティブファイナンスと、インパクト預金の両フレームワークについては、日本格付研究所(JCR)がそれぞれに第三者評価意見を付与している。

 

 同行は「本預金を通じて、顧客企業の資金を環境・社会・経済面でのインパクト創出につなげることで、インパクト領域への資金の流れを構築、拡大し、社会全体の豊かな実りの実現を目指す」とコメントしている。

https://www.mizuhobank.co.jp/release/pdf/20241008release_jp.pdf

https://www.mizuho-fg.co.jp/csr/mizuhocsr/report/pdf/compass.pdf

https://www.jcr.co.jp/download/7877a11d772f430d361fcd70c896107ca771212f1270af3309/24d0986.pdf