三井住友フィナンシャルグループ(SMBC)。卸電力のオンライン取引所を運営するenechain(エネチェイン)と共同会社設立。電力会社向けの燃料調達費調整サービス提供へ(RIEF)
2024-11-06 20:43:06
三井住友フィナンシャルグループ(SMBC)は7日、卸電力のオンライン取引所を運営するenechain(エネチェイン)と連携して、電力会社向けに燃料調達費を抑制するサービスを提供する新会社を設立すると発表した。新会社は、発電用の燃料費が高騰した場合に、欧米のエネルギー先物取引所を通じて、原油や石炭を含む燃料を、固定価格で調達できるよう支援するとしている。
設立する新会社は「エクステンド(eXstend)」(東京・港区)。資本金10億円で、両社が50%ずつ折半出資する。
エネチェインは関西電力、ボストンコンサルティンググループ等を経た野澤遼氏(現社長)らが2019年に設立したスタートアップ企業。日本最大のエネルギー取引マーケットプレイス「eSquare」を運営している。同サイトは、電力や燃料、環境価値などのエネルギー商品をオンラインで売買でき、200社を超える会員が利用しているという。
同社はこれまでも燃料価格の変動リスクのヘッジのために、仲介機能を通じて 燃料価格の変動リスクのヘッジ機会を顧客企業等に提供してきが、国際エネルギー燃料市場での取引では、オペレーション負荷や必要な資金等の観点から、一部の電力会社にしかヘッジサービスを提供できなかったとしている。そこで、グローバルネットワークを持ち、資本力のあるSMBC グループと連携することにしたとしている。
新会社は海外の商品先物の主要市場であるインターコンチネンタル取引所(ICE)やシカゴ・マーカンタイル取引所(CME)を通じて、原油や石炭を含むエネルギー商品・燃料を、電力会社等が固定価格で調達できるよう支援するとしている。新会社は、自社でポジションを取って燃料価格の変動リスクを負う取引を担うのではなく、enechainが運営する市場に参加する最適な取引相手とリスクヘッジを希望する電力会社の取引が円滑に進むようにアレンジし、取引機会を提供するとしている。
市場規模の大きい海外先物市場を活用して、電力会社が調達する燃料価格が上昇した際にも、一定の手数料の支払いで、固定価格での調達が可能なサービスを電力会社に提供するとしている。電力会社の場合、一定期間を前提とした契約料金のため、原料費が高騰してもすぐに電気代に転嫁するのは難しい。しかし海外のエネルギー燃料市場は、突発的な事情で激しい変動が起きることがある。
2022年にはロシアのウクライナ侵攻をきっかけとした天然ガス市場の高騰でエネルギー市場全体の価格が上昇した際は、海外からの燃料供給に頼っていた国内の新電力各社等は、同時に起きた円安の影響と相まって、収益の悪化に直面した経緯がある。先物取引でのヘッジはそうした変動対策だが、大手の電力会社を除いて、海外の燃料市場での取引に自前で参入するのは難しいとしている。
SMBCは中期経営計画「Plan for Fulfilled Growth」で、基本方針の一つに社会的価値の創造をあげており、重要テーマの一つに、電力に関する課題解決を掲げて専門チームを立ち上げている。「今回の取り組みを通じて、わが国における課題の一つとされてきた電力業界が抱える燃料価格変動リスクへのソリューション実現に貢献していく」としている。
https://www.smfg.co.jp/news/pdf/j20241107_01.pdf

































Research Institute for Environmental Finance