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九電と国、争う姿勢=原告3000人の玄海原発訴訟-佐賀地裁(時事)

2012-06-16 07:03:57

運転開始から36年が経過している玄海原発1号機。原子炉容器の劣化を調べる指標が急上昇し、研究者から想定を超える劣化進展を懸念する声が上がっている=東松浦郡玄海町
九州電力玄海原発(佐賀県玄海町)で事故が起きれば甚大な被害が生じるとして、九州地方などの約3000人が九電と国を相手に、運転の差し止めを求めた訴訟の第1回口頭弁論が15日、佐賀地裁(波多江真史裁判長)であった。九電と国は争う姿勢を示した。
 九電は答弁書で「新たな知見を踏まえて検討しており、原子炉施設に問題はない」と主張。国も「民事の訴えとして不適格だ」とした。
 福島県郡山市から福岡県に避難し、弁護団に参加した斎藤利幸弁護士(59)は意見陳述で、「原発事故は絶望と悲しみ以外何も生まない。国や電力会社は絶対的な安全はあり得ないと言い出しているようだが、それなら直ちにやめるべきだ」と訴えた。
 原告団長の長谷川照前佐賀大学長(73)も、原子核物理学者の立場から「原子炉の稼働停止を求めることが、科学者としての社会的責任を果たすことだ」と話した。

 

 

運転開始から36年が経過している玄海原発1号機。原子炉容器の劣化を調べる指標が急上昇し、研究者から想定を超える劣化進展を懸念する声が上がっている=東松浦郡玄海町


http://www.jiji.com/jc/eqa?g=eqa&k=2012061500825