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YKK不動産、富山・黒部市で、太陽光発電からの「グリーン水素」を季節を超えて集合住宅の電力の活用。2025年春竣工予定(各紙)

2021-12-06 17:28:08

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 YKKグループのYKK不動産は、富山県黒部市で開発を進める集合住宅「パッシブタウン」事業で、太陽光発電の余剰電力で水を電気分解して蓄電し、冬季に利用する「Power to Gas(P2G)」を採用すると発表した。「グリーン水素」を集合住宅に実際に活用するのはわが国でも初めての試みだ。2025年3月に竣工予定。

 

 (写真は、「グリーン水素」を活用するパッシブタウンの完成イメージ)

 

 同社は現在、黒部市で「パッシブタウン」事業を展開している。「グリーン水素」による「P2G」を採用するのは、第5期街区建築計画。2013年6月にマスタープランを公表した同タウン構想の最終街区になる。基本計画・基本設計(建築)は近代木造建築の世界的パイオニアの一人、Hermann Kaufmann(ヘルマン カウフマン)氏が担当する。

 

YKK不動産によるオンライン記者会見の模様
YKK不動産によるオンライン記者会見の模様

 

 春から秋にかけて同地の太陽光発電で発電した余剰電力を、水の電気分解で水素に変換・貯蔵し、冬の電力供給に利用する。蓄電は、吸蔵合金と呼ばれる特殊な金属内に貯蔵する。冬場になると、貯蔵した水素を吸蔵合金から取り出して、燃料電池で発電し、各住戸に電力を供給する仕組みだ。

 

 また、水素生成と水素を電気に戻す過程で発生する熱についても、給湯に利用することで、エネルギー効率化を高める。再エネ電力をシーズンを超えて利用するのも珍しい。建設する集合住宅には県産木材を多様してカーボンニュートラルの実現を目指すとしている。

 

 計画では木造6~7階建ての集合住宅を90戸を建設する。総事業費は約50億円、敷地面積は1万6278㎡。2023年4月に建設を始め、25年3月の完成を予定している。

https://news.yahoo.co.jp/articles/ce4f9ebd3043b537d43708183508ccbc030645d6

https://www.hokkoku.co.jp/articles/-/596950