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JR東海、初のグリーンボンド発行。新幹線東海道線へ投入する省エネ新幹線「N700S」型の導入費用に充当。ボンドの期間は35年の長期債(RIEF)

2022-01-31 14:32:27

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 JR東海(東海旅客鉄道)は、同社初となるグリーンボンド200億円を、2月以降に発行すると発表した。調達資金は現在、新幹線東海道線に投入を進めている新型新幹線(N700S)の導入に充当する。発行するグリーンボンドは期間35年の長期債となる。

 

 グリーンボンドの資金使途先となる新型新幹線車両 N700Sは、走行抵抗を低減する先端形状(デュアルスプリームウイン グ等)の採用、次世代半導体(SiC 素子)の駆動システムの採用、車両の軽量化 等によって、初期の新幹線300系に比べ、消費電力を72%削減できる(東京~新大阪間を285km/hの最高速度で走行した場合)。

 

 N700Sは2020年度から、現在中心となっているN700Aを代替するもので、2023年度までに40編成を投入する計画だ。入れ替え対象となるN700Aに対しては、6%の消費電力削減効果を見込んでいる。

 

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 JR東海によると、新幹線は他の輸送機関と比較しても環境優位性が高く、他の輸送機関のなかでも輸送距離が近しい東京―大阪間の航空機と比較すると、1 座席当たりのエネルギー消費量は約1/8、CO2排出量では 約1/12。N700 系「のぞみ」の1座席当たりCO2排出量は4.2kg-CO2で、km当たりでは約8g-CO2/p-kmとしている。

 

 主幹事は三菱UFJモルガン・スタンレー証券、野村證券、みずほ証券、BofA証券。ストラクチャリング・エージェントは三菱UFJモルスタ証券が務める。セカンドオピニオンは格付投資情報センター(R&I)がグリーンボンド原則(GBP)等への適合を付与した。

https://jr-central.co.jp/news/release/_pdf/000041741.pdf