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ハワイ州、パールハーバー・ヒッカム基地の一角に蓄電併設の太陽光発電設備建設へ。真珠湾の入り口付近。2045年再エネ100%転換を目指すハワイと平和の象徴に(RIEF)

2022-10-13 22:31:27

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 米ハワイ州オアフ島にある米海空軍の共同基地であるパールハーバー・ヒッカム基地の一角に、太陽光発電設備が建設される。このほど、地元住民も参加しての起工式が開かれた。面積131エーカーの国有地に太陽光発電設備と蓄電設備を併設して42MWの発電・蓄電設備を整備し、2024年に稼働させる予定だ。日米戦火の口火を切った「真珠湾」が、再生可能エネルギー発電の場になるのは平和の尊さを示すものといえる。

 

 (写真は、太陽光パネルが敷き詰められた完成予想図)

 

 太陽光発電設備が建設されるのは、同基地のWest Loch Annexという場所。真珠湾の入り口のマララ湾に面したエワ・ビーチの一部に当たる。プロジェクトは「Kūpono Solar Project」と呼ばれ、発電された電力は常時蓄電され、20年契約でハワイ電力に売電される。42MWの発電量は、オアフ市内の1万世帯向けに供給される予定だ。

 

 立地拠点はビーチだが、基地の一部で国防省が所有で海軍が利用者の形になっている。発電所が稼働すると、温室効果ガスを年間5万㌧以上削減できるという。削減量は毎年1万2000台の自動車からの排出量に相当する。

 

 事業者はクリーンテク企業のAmerescoと電力インフラ開発・運用事業者の両社が2021年に設立したジョイントベンチャー企業で、米海軍との間で37年間のリース契約を結んで用地を確保した。

 

基地保有の海岸地域で開いた太陽光発電設備の起工式
基地保有の海岸地域で開いた太陽光発電設備の起工式

 

 起工式には、ジョシュ・グリーンハワイ州知事も出席し「現地のエワ・コミュニティ、海軍、ハワイ電力、二社の事業者等のお陰で、ハワイ州のエネルギー安全保障とレジリエンスを強化する重要な一歩を踏み出した。われわれ(同州)が目指す2045年までに再エネ電力100%とする達成目標に近づいたといえる」と強調した。

 

 ハワイ州では2020年時点で、総発電量に占める再エネ発電のウエイトは17%。現在の太陽光発電は主に企業や工場等での自家発電設備が中心になっている。これらの企業等の自家発電設備は、2015年からの2年間で倍増している。同州は全米で最初に2045年再エネ100%の目標を掲げている。

Pearl Harbor Joint Base breaks ground on solar plus storage (electrek.co)

https://www.dvidshub.net/image/7455506/kupono-solar-ground-breaking-ceremony-west-loch-annex

https://cnrh.cnic.navy.mil/Installations/JB-Pearl-Harbor-Hickam/About/