HOME |佐賀県唐津市で昨年9月稼働したレノバの唐津バイオマス発電所用の燃料(輸入木質ペレット)の運搬で、唐津港に停泊していた貨物船で、昨年末に火災事故。船上で自然発火か(RIEF) |

佐賀県唐津市で昨年9月稼働したレノバの唐津バイオマス発電所用の燃料(輸入木質ペレット)の運搬で、唐津港に停泊していた貨物船で、昨年末に火災事故。船上で自然発火か(RIEF)

2026-01-26 01:01:06

renobakaratsu 2026-01-26 002326

 (写真は、昨年9月に稼働したレノバの唐津バイオマス発電所の全景=レノバのサイトから引用)

   再エネ電力大手のレノバが、昨年末に、佐賀県唐津市で稼働させたバイオマス発電所の燃料となる輸入木質ペレットを積載して、唐津港に陸揚げのために停泊していた貨物船が、昨年12月に積み荷から火災を起こしていたことがわかった。木質ペレットが自然発火したとされる。火災は駆け付けた消防による消火活動で翌日には鎮火した。これまで国内で相次ぐバイオマス燃料による火災事故は、陸揚げ後の保管倉庫や搬送中のベルトコンベヤー等で発生した事故が知られるが、陸揚げする前の貨物船の船荷での出火の公表は初めてとみられる。冬季で外気は低いことから、ペレット燃料に不純物が混じっていた可能性もある。どこの国からの買い入れかは明らかにされていない。

 

 各紙によると、火災事故が起きたのは昨年末の12月18日。唐津港に停泊中の木質ペレットの運搬船の積み荷から発火したという。地元の差が新聞の報道では、18日午後6時10分ごろ、唐津バイオマス発電所の関係者から消防に対して、唐津市中瀬通の岸壁に停泊中の貨物船に積まれた積み荷から「強い煙が出ている」と消防に連絡があったとしている。

唐津港で接岸作業中に罪に火災を起こした貨物船(佐賀新聞の夜間の撮影を転載)
唐津港で接岸作業中に罪に火災を起こした貨物船(佐賀新聞の夜間の撮影を転載)

 唐津市消防本部は、バイオマス発電の燃料となる木質ペレットが燃えているのを確認し、同日午後8時15分ごろから消火活動を続けた。唐津バイオマス発電所の説明では、その前の16日午前中に貨物船の積み荷から煙のようなものが上がっているのを確認。17日にかけて木質ペレットの温度を測定したところ、通常よりも高く、18日になると局所的に黒く焦げた箇所を確認したため、消防に通報したとしている。発火の原因についての関係者の説明として、水分を含んだ木質ペレットが微生物による発酵で発熱し、自然発火に至った可能性があるとしている。

 唐津バイオマス発電所は、昨年9月27日付で営業運転を開始したばかり。同発電所自体は、港から離れた場所にあり、燃料在庫も確保していることから、今回の火災は発電所の運転に支障がなく、通常運転を続けているという。同発電所の年間の発電量は一般家庭約11万世帯の1年分の使用量に相当すると見込んでいる。

 同発電所は出力49.9MW発電で、事業の収益性を向上させるために、経産省のFIP(Feed-in Premiumの略称)認定を取得し、国内の再エネ電力需要家向けに長期価格固定契約に基づく売電を行っている。使用するバイオマス燃料は木質ペレットとパーム椰子殻(PKS)の両方を使っているという。

 同社は唐津発電所を含めて全国7カ所でバイオマス発電所を運営しており、合計約445MWの設備容量を持つ。それらの発電所用の燃料は全て海外からの輸入に依存している。輸入量は年間約32万㌧前後としている。そのうち木質ペレットは東南アジア(ベトナム)と北米から、PKSは東南アジア(マレーシア、インドネシア)からの輸入としている。

 同社はバイオマス発電所での燃料による火災事故対策として、発電所内で管理する木質ペレットについては、粉じん飛散による火災と自然発酵による火災対策の両方を実施しているという。ただ、今回の火災の場合、荷役作業中の事故であり、積み荷は貨物船側の管理下だったとしている。レノバでは現在稼働中の7発電所のうち、最も古い秋田の発電所で2018年にPKS置き場でのボヤが起きている。

                          (藤井良広)