HOME |井戸川双葉町長が辞職理由を語る。福島県独断の中間貯蔵施設調査の決め方を批判(Our planet TV) |

井戸川双葉町長が辞職理由を語る。福島県独断の中間貯蔵施設調査の決め方を批判(Our planet TV)

2013-01-25 05:59:55

idogawa20130120-00000033-mai-000-3-view
idogawa20130120-00000033-mai-000-3-view1月23日に、辞職を表明した福島県双葉町の井戸川克隆町長が翌24日、OurPlanetTVのインタビューに応じた。 この中で井戸川町長は、直接の辞職判断として昨年11月28日に福島県知事名で召集された中間貯蔵施設設置調査の会議の“違法性”を指摘、「民主主義を否定する暴挙だ。体を張って止めたことは私の最大の仕事」と語った。また国が避難基準を20ミリシーベルトにしようとしていることにも、強い疑問を示し、「(今の汚染状況では)福島県に戻れない。責任を持てない」と指摘した。

福島第1原発のある双葉町は、原発事故で全住民が町外に避難しており、福島県内の自治体で唯一、福島を離れ、役場機能を埼玉県加須市に移している。政府は去年、双葉町と楢­葉町と大熊町の3つの地域に対し、除染で生じた汚染土を保管する中間貯蔵施設の建設計画を提案。井戸川町長は、政策決定のプロセスに問題があるとして、度々、会議を欠席し­てきた。https://twitter.com/hamemen/status/294482556081037312#

井戸川町長は欠席の理由について、「本来ならば双葉郡での約束事は、郡内の町村会(8町村)と県、国とで8+1+1で協議しようということできた。ところが11月28日の会合(中間処理施設建設調査がテーマ)は、突如として、県知事名で各町村長宛に出してきた。これはボタンの掛け違いも甚だしい。本来の形を破ったのは県知事のほうだ。しかも会議録を見ると、その会合で多数決で決めてしまった」と、中間貯蔵施設を巡る県の一方的な進め方が主な原因だったことを明らかにした。

さらに町長は、会議後に県の人担当者に「双葉町の分まで決めたのか、と聞いたら、それは決められません、という返事だったが、マスコミや、環境省は『県知事の了解が得られたから調査する』と言っている。これは地方自治法に基づく手段で決めたのではなく、」民主主義の根幹を揺るがす問題だ。あってはならない暴挙だ」と指摘した。

そして会議に欠席したことで、「体を張って(それ以上の推進を)止めたのは私の最大の仕事だったと思っている。双葉町が調査を受け入れるかどうかは、新しい町長のもとで、町民が議論して決めればいい」と付け加えた。

会議に欠席しことに対して、町議会は、町長の言動は独善的だとして批判。これまで3回、不信任決議を提出し、12月の議会で、8人の全議員が賛成に周り、可決していた。しかし、井戸川町­長は町長職を辞職せずに、議会を解散。1月24日が告示日だった。

また町長は国が避難基準を20ミリシーベルトにしようとしていることについても、強い疑念を示した。「日本では最高裁の判例でも1ミリシーベルトが最高とうたわれているのに、なぜ20ミリシーベルトなのか。これでは25年後の双葉町の姿を見たときに、(町長として)責任を持てない。(今でも)まだまだ、もっと多くの町民を(避難のために)、県外に出すべきだと思っている」と語った。

インタビューでは、放射能汚染の影響を深刻に受け止める町長と、「見えない汚染」を見ないようにして、「安全」と言いくるめようとする国、県とのギャップが浮き彫りになった。
撮影協力:西中誠一郎
井戸川町長が町民に宛てたメッセージ「双葉町は永遠に」 http://www.town.futaba.fukushima.jp/message/20130123.html/

双葉町の井戸川町長「辞意の真意」を語る

 

http://www.youtube.com/watch?feature=player_detailpage&v=6UwCsjSty8w