HOME |LIXILと東北大学 トイレで「ゼロ・エネルギー発電」可能に 給水水流で発電、LED照明で非常時も使用(FGW)  |

LIXILと東北大学 トイレで「ゼロ・エネルギー発電」可能に 給水水流で発電、LED照明で非常時も使用(FGW) 

2015-06-04 17:30:45

LIXIL1キャプチャ

総合住生活企業のLIXILは東北大学と共同で、トイレでのゼロ・エネルギー発電システムを開発した。これは、おしっこで発電するのではなく、便器で用を足した後にトイレに給水する水流で発電する仕組み。トイレ内の照明に電力を供給できるので、停電時でも照明をつけてトイレを使えるという。

LIXILと共同研究をしているのは、東北大学大学院工学研究科都市建築学専攻 石田壽一教授、小林光准教授らの研究グループ。災害時にもトイレを快適に使用できる「ゼロ・エネルギー・トイレ(ZET)」の共同研究を2014年7月から行っており、その研究の一環として、水洗トイレ便器へ給水する際の水流を活用して発電し、トイレ内の照明エネルギーを賄うゼロエネルギートイレ照明システムを開発した。

Lixillogo無題

東北大学では、東日本大震災によりライフラインが停止した際、学内のトイレにおける利用環境が著しく悪化した。この経験を踏まえ、非常時でも継続利用が可能な常設トイレの構築を目指し、2014年12月に東北大学大学院工学研究科キャンパス内にZETの実証サイトを設置、研究を続けてきた。

右がZETの照明効果の状況
右がZETの照明効果の状況

一方、LIXILは、防災拠点機能を快適に維持する目的で、非常時のトイレでの視環境に着目した開発を続けた。電源の途絶によってトイレを使用できない状態を想定して、わずかな水流でも発電できる「環境発電」技術と、蓄電池と高効率LED照明を組み合わせ、それらの制御システムを開発した。

これにより、非常時にトイレはゼロエネルギーで照明を得ることが出来る。水流による自家発電と昼間の自然光を併用すれば、長時間の運用が可能なことを確認した。平常時には省エネの効果もある。

http://newsrelease.lixil.co.jp/news/2015/070_company_0602_01.html?_ga=1.190599725.767372490.1433405286