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再稼動を急ぐ九電川内原発の地元で 「らせん形小水力発電」実証試験開始。 落差の少ない河川でも発電可能。自然と人間の智恵のコラボ。原発依存とは対照的(FGW)

2015-06-11 16:06:08

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日本工営は鹿児島県薩摩川内市と共同で、日本では導入例の少ない「らせん形」の小水力発電所を同市内を流れる河川で実証試験を始めた。落差の少ない河川でも大きな発電量を確保できるという。

 

 日本には多くの河川がある。しかし落差が少ない地点では、使用できる水車が少ない、設備の建設コストが高い、などの理由で「発電適地」とはみなされてこなかった。しかし、らせん形の水車の場合、水がらせん状の水路の間を上から下へ流れることで、流量を確保できることから、発電量が高まる。

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 今回の実証試験に使う水車はドイツ製で、直径が2m、長さが6mある。井堰の落差は3m。発電能力は30kWで、年間の発電量は11万kWhの予定。これは一般家庭の使用量(年間3600kWh)に換算して30世帯分に相当する。設備利用率(発電能力に対する実際の発電量)は43%で、小水力発電としては低め。

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 実証試験では発電効率やコストのほか、一般的に小水力発電で問題になるゴミの蓄積や魚の生息に対する影響、水車の騒音について検証する。導入効果への確証が得られれば、農業用水路や全国の小規模河川などでも利用することが期待される。

http://www.n-koei.co.jp/news/pdf/150609.pdf