英BP 2010年のメキシコ湾原油流出事故の損害賠償187億㌦(約2兆3000億円)で米政府・州と和解合意。BPの総負担500億㌦規模に(FGW)
2015-07-03 15:37:27
各紙の報道によると、英BPは2日、米連邦政府やメキシコ湾岸の5つの州との間で、2010年4月にメキシコ湾で起こした原油流出事故の損害賠償として総額187億㌦(約2兆3000億円)を今後、15~18年間かけて支払うことで和解した。米国で過去最大の原油事故はようやく決着に向かうことになる。
BPの支払いの内訳は、連邦政府とルイジアナ州など5州に沿岸、海洋を汚染した損害賠償として71億㌦ あるいはそれ以上払う。55億㌦は水質汚染法(Clean Water Act)違反の罰金。49億㌦は、被害を受けた州の経済的損失の埋め合わせ、さらに10億㌦強が400以上の地方自治体の被害に支払われる。
和解案は裁判所で承認された後、正式に決定される。BPの支払いは、和解合意の最終決定から12カ月後に始まる予定で、年平均で約11億ドルずつ払う。最終的には200億㌦を上回るとの見方も出ている。
アラバマ州のロバート・ベントリー知事は「歴史的な決着だ。各州が事故で被った経済面、環境面の両方を回復させる内容」と歓迎している。
BPのボブ・ダドリー最高経営責任者(CEO)も、和解合意を受けて「すべての関係者に明瞭かつ確実で現実的な成果をもたらす。BPにとって悲劇的な事故による最大の重荷を解決に導くことになる」との声明を発表した。