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中部電と国際石油帝石、関東圏での電力販売事業で提携。取引先都市ガス事業者を通じて、一般顧客向けに電力・ガスのセット販売へ(FGW)

2015-07-22 15:54:01

chubudenryokuキャプチャ

中部電力と国際石油開発帝石(INPEX)は21日、2016年4月からの電力小売自由化に向けて、関東地方での電力販売事業で提携すると発表した。中部電は国際石油開発帝石のガス卸先である関東などのガス事業者向けに電力を域外販売する。中部電力の首都圏本格参入で、東京電力との競争が進み、電力価格の低下が期待される。

 

 発表によると、中部電は子会社のダイヤモンドパワー(DPC)とともに、INPEXと電力卸販売に関する契約を結ぶ。DPCが調達した電力をINPEXが天然ガスを供給している都市ガス事業者を対象として供給する。これら都市ガス事業者が小売業務を担当する。

 

 都市ガス事業者はすでにガスを供給している顧客を抱えており、これらの顧客に対して、割安な電力とのセット販売で営業をかけることができる。INPEXのガスの卸先である都市ガス事業者は群馬県、埼玉県など1都8県で33社ある。ガスの卸販売量は合計1077万㌧で、一般家庭に換算すると約80万件に達する。

 

 中部電とINPEXはこれまでも、液化天然ガス(LNG)の利用で協力関係にある。中部電は上越火力発電所(新潟県上越市)で調達したLNGの一部を、発電所に隣接するINPEXの直江津LNG基地(同)に供給している。これをINPEXは北関東に輸送し、ガス事業者への卸売りに活用している。

 

 今回の提携協議ではこれまでの両社の協力関係を深めるものとなる。中部電は顧客層の多い東電管内の関東での販売を強化したい。INPEXも、顧客である都市ガス事業者に有利な形で電力も供給することで、自社の取引先としての関係を強化できる。こうした両社の戦略が提携につながった。

 

http://www.chuden.co.jp/corporate/publicity/pub_release/press/3257524_21432.html