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東日本大震災:「奇跡の子牛」2頭が到着…宮城県農業高(毎日)

2011-10-24 22:36:04

津波に流されながらも生き残った牛が産んだ子牛2頭と初対面した生徒たち=宮城県名取市の宮城県農業高校仮設校舎で2011年10月24日午前11時55分、丸山博撮影
宮城県農業高校(同県名取市)の仮設校舎に併設された牛舎に24日、今夏生まれたばかりの子牛2頭が到着し、畜産専攻の生徒らが出迎えた。東日本大震災の津波に流されながら奇跡的に生き残った乳牛が産んだ2頭。飼育していた家畜がほぼ全滅した同校にとって「希望の星」となる。

津波に流されながらも生き残った牛が産んだ子牛2頭と初対面した生徒たち=宮城県名取市の宮城県農業高校仮設校舎で2011年10月24日午前11時55分、丸山博撮影



 ◇生き残った乳牛が出産


 名取市沿岸部に校舎があった同校では、飼育していた乳牛34頭のうち20頭が津波で死んだ。生き残った14頭は、県北部の農業高校などで預かってもらっている。

 生徒たちは震災後、間借り先の3校に分かれて学んでいたが、9月から仮設校舎に移った。搾乳施設のない仮設校舎の牛舎では乳牛の飼育はできないため、当面は子牛の育成が中心になるという。同校の柳渕拓伸(ひろのぶ)教諭(29)は「貴重なDNAを守っていかなければ」と語る。

 8月24日生まれの「サニー」の名付け親になった同校3年の古木陽子さん(18)は「私の『陽』からつけました。いいにおい」とサニーにほおずりした。【高橋宗男】

http://mainichi.jp/select/weathernews/news/20111025k0000m040053000c.html