一般社団法人環境金融研究機構 | Research Institute for Environmental Finance: RIEF

「世界最悪企業2012年（Worst Company of the Year 2012）」のオンライン投票状況は、締め切りまで、あと10日という時点で、異変が起きています。第二位につけていたSamsungに代わって、Valeが2位に出てきました。獲得票の勢いは、東京電力への投票を上回るほどの急ピッチで、東電の首位持続も微妙になっています。

投票サイト：http://www.publiceye.ch/en/vote/

Valeは世界各地で大規模開発事業や鉱山開発などを実施しており、最近ではアマゾンのベロ・モンテ・ダム建設事業で、地域住民の強制移転問題を引き起こして、世界中のNGOから批判を受けている企業です。各地で問題を引き起こしているだけに、批判するNGOや支持の人々のネットワークも広く、現在の急ピッチでの票集めにつながっていると思われます。

確かに、Valeも世界的な問題企業であります。しかし、これから放射能汚染の重荷を長期間にわたって背負っていかねばならないわれわれ日本人として、原因企業の東電を「二位」に後退させていいのか、という思いがあります。どうか、さらなる“東電支援の輪”を、日本中に広げてもらえればと思います。（FGW)