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米海軍「グリーン艦隊」 バイオ燃料使い演習 18日から、石油依存軽減 (各紙)なんか怪しいね

2012-07-08 07:20:24

グリーン艦隊の演習に参加する原子力空母「ニミッツ」(左)とミサイル巡洋艦「プリンストン」(右)=AP
各紙の報道によると、米軍は日本など21カ国とハワイ沖で開始した環太平洋合同演習(リムパック)でバイオ燃料を使った「グリーン艦隊」の初の公開演習を行う。米軍は2016年までにグリーン艦隊を実戦配備する計画で、日本など同盟国との連携やバイオ燃料産業への投資の検討にも着手した。中東などへのエネルギー依存を減らす狙いだ。

グリーン艦隊は原子力空母「ニミッツ」やミサイル巡洋艦「プリンストン」など艦船5隻と戦闘機FA18、ヘリなどで構成。7月18、19日の2日間、原子力のほかバイオ燃料と航空・艦船燃料を半々に混ぜたものを使って演習を実施する。


 米軍は演習用に、使用済み食用油を加工した燃料と、藻から抽出した藻燃料合わせて45万ガロンを購入。石油燃料と同じ性能が期待でき、エンジンや装備などの改修も必要ないとしている。




 ヒックス海軍副次官補(エネルギー担当)は、今回の演習をきっかけにバイオ燃料の普及で各国との連携も検討する考えを表明。「将来的には日本など同盟国を中心に、代替燃料開発や試験・検査体制、情報共有などでの協力も考えたい」と語った。




 米海軍は20年までにエネルギー消費の半分をバイオ燃料など代替エネルギーにする計画。空軍も16年までに米本土で使用する燃料の半分を代替エネルギーに置き換える目標を立てている。海軍は国防と民間でのバイオ燃料普及に向けてエネルギー省や農務省と共同で約5億ドルを投資する方針だ。




 ただ、議会はバイオ燃料が高価すぎるとして反発。マケイン上院議員(共和党)は、米軍が演習用に購入したバイオ燃料の価格は石油燃料の約5倍の1ガロンあたり26ドルに上ると指摘する。上下両院の軍事委員会は13会計年度の国防予算権限法案にバイオ燃料の購入を禁ずる条項を盛り込んだ。




 ヒックス氏は、本格導入段階になればバイオ燃料の需要は海軍だけで年間平均3億3600万ガロンに上り、市場拡大によって大幅に価格を下げることができると反論している。