一般社団法人環境金融研究機構 | Research Institute for Environmental Finance: RIEF

　各紙の報道によると、石油元売り最大手であるＪＸ日鉱日石エネルギーは１３日、同社の水島製油所（岡山県倉敷市）において、液化石油ガス（ＬＰＧ）タンク１８基の保安検査記録に虚偽が見つかった、と発表した。このため同社では、問題が見つかった該当タンクと関連する製造装置の使用を停止したうえで、安全が確認できるまで、当分の間、運転を見合わせることにした。

　発見された虚偽報告は、平成１２年以降の保安検査で行われたもの。具体的な虚偽は、当局への届け出をせずに勝手にタンク関連の補修工事を行ったりしたほか、ｊ保安のための工期を短縮するために、補修前のデータを、実際の数値よりも良く見せかけるなどの細工をしていた。是正のための運転見合わせによる製造能力の減少量は今のところ明確ではない。同社は「他の製油所での代替生産や、足りない分は輸入するなどして埋め合わせる」としている。　同製油所では、今年２月に作業員５人が死亡した海底トンネル事故が起きている。安全管理だけでなく、情報開示という点でも問題の根が深いことを露呈した形だ。