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衛星データとAIを活用した自然由来カーボンクレジット創出プロジェクトでの「MRV」プロセスの向上を目指すスタートアップ企業に、三菱電機、北洋銀行系の4投資ファンドが出資(RIEF)

2025-06-10 15:44:57

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 森林・農業・ブルーカーボン等の自然由来のカーボンクレジット創出プロジェクトで、モニタリング・報告・検証(MRV)プロセスの信頼性向上と効率化のために衛星データとAIを利用したソリューション事業を展開する「Archeda(アルケダ)」(東京)は10日、三菱電機や北洋銀行等が運営する4つの投資ファンドを対象とした第三者割当増資で資金調達を実施したと発表した。衛星データとAI解析によって、プロジェクト対象地の環境変化や炭素吸収量のモニタリング、適地選定・適格地調査、ベースライン評価等を高精度かつ効率的に実施できる仕組みを開発・提供するとしている。調達額は公表していない。

 Archedaは、2022年09月の設立。代表者は津村洸匡氏(代表取締役)。衛星データを利用した自然由来の炭素クレジットプロジェクトの「dMRVソリューション」開発を行うスタートアップ企業。自然由来の森林プロジェクト(植林、再植林、再緑化:ARR、途上国における森林減少・劣化による排出削減:REDD+等)、水田(間断灌漑:AWD)、マングローブなどの自然環境をベースとしたプロジェクトを重点対象としている。

 これらの事業の開発・運営に際して、例えば、森林プロジェクト開発プロセスの各段階(サイト選定、プロジェクト登録、モニタリング、信頼性チェックなど)で必要となる最適な分析ソリューションの提供を目指している。

出資した4ファンドの中心企業
出資した4ファンドの中心企業

 自主的カーボンクレジット(VCM)事業や、二国間クレジット(JCM)等の事業化に際しての国際的な方法論にも対応する。自治体や林業事業者向けには、衛星データを用いた森林資源量の推定や違法伐採の検知などのソリューションも提供する。

 第三者引き受けに参加した三菱電機は、グローバル・ブレイン社と共同で運営するコーポレートベンチャーキャピタル(CVC)ファンド「MEイノベーションファンド」の第11号案件として出資した。このほか、独立系ファンドの「ONEカーボンニュートラル1号投資事業有限責任組合」(東京)、北洋銀行が設けている「北洋SDGs推進3号投資事業有限責任組合」(札幌市)、「札幌イノベーションファンド投資事業有限責任組合」(東京)もそれぞれ出資した。

https://www.mitsubishielectric.co.jp/ja/pr/2025/0610/?category=&year=

https://archeda.inc/jp/news/20250610-2