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今年10月の世界の平均気温は、月別温度では過去3番目の高さ。年間では過去もっとも暑かった昨年に続いて、2番目か3番目の公算。EUコペルニクス気候変動サービスが公表(RIEF)

2025-11-22 00:10:28

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  今年10月の世界の平均気温は、15.14℃で、観測史上過去3番目に暖かい10月だった。EUの「コペルニクス・気候変動サービス(Copernicus Climate Change Service  : C3S)」が公表した。地球の気温は異常に高い状態が続いていることになる。10月のデータが出たことで、2025年は10カ月分の気温データが利用可能な状態となり、観測史上、最も暑い1年だった昨年(2024年)に続いて、今年は過去2番目または3番目に暖かい年になる公算が高い。

 

 C3Sによる最新気候速報によると、2025年10月の地球陸上の平均気温15.14℃は、1991年から2020年までの同月平均値を0.70℃上回った。昨年は産業革命前からの気温の上昇が年間を通じて「1.5℃」を観測史上で初めて上回ったが、今年はほんのわずか届かない可能性がある。ただ、過去3年間(2023~2025年)の平均気温は1.5℃を超える見込みで、1.5℃の閾値が3年連続で超えるのは今回が初めてになる。

 

 ECMWF気候戦略責任者のサマンサ・バージェス(Samantha Burgess)氏は「われわれは今、1.5℃の限界が超えられる可能性が高い10年間に突入している。気候変動の加速するペースと緊急の行動の必要性が浮き彫りになっている。2025年10月は世界的に観測史上3番目に暖かい10月で、年間では最も暑い年とはならないかもしれないが、トップ3に入ることはほぼ確実。過去3年間は異常な高温が続き、2023~2025年の平均気温は1.5℃を超える見込みで、3年平均として初めてこの水準に達するだろう」と述べている。

 

 C3Sの月次報告書によると、2025年10月は産業革命前水準の定義に用いられる推定1850~1900年平均より1.55℃高く、2025年では4月以来初めて1.50℃を上回った月となった。2025年10月は観測史上最も暖かい10月(2023年)より0.16℃低く、2番目に暖かい2024年10月より0.11℃低かった。

 

 地域別にみると、10月の欧州陸地の平均気温は10.19℃で、1991~2020年の10月平均より0.60℃高かったものの、観測史上10番目に暖かい記録には入らなかった。同月の欧州では、大陸全体で気温に差が見られ、最も顕著な気温上昇はフェノスカンディアとイベリア半島南部で観測された。一方で、欧州での平均を下回る気温は主に南東欧州で観測された。

 

 欧州以外では、極域、特にカナダ北東部、北極海中部、東南極で気温が最も平均を上回った。顕著な負の気温異常を示す広大な地域は、ロシア南部・東部、モンゴル、カザフスタン東部、中国最北端の大部分を覆っていた。

 

 海水温は、極域を除く全球平均海面水温は20.54℃で、10月としては史上3番目の高さを記録した。ただ、過去もっとも高い海水温だった2023年10月より0.24℃低かった。北太平洋では引き続き平年を大幅に上回る海水温が続き、海域西部では観測史上最高を記録した。北極海の欧州域と東インド洋では観測史上最高または平年を大幅に上回る海水温が観測された。

 

 各地の気象変化では、南西ヨーロッパで10月の降水量が平年を上回り、ブルガリア、ルーマニア南部、セルビア、ボスニア・ヘルツェゴビナ、ギリシャ、トルコ西海岸などでは寒冷な暴風雨に見舞われ、地域全体で降雪と豪雨が発生した。ブルガリア東部では洪水により4人の死者が出た。スペイン東部とバレアレス諸島でも、10月7日から10日にかけての暴風「アリス」に関連した豪雨が起き、ノルウェー、スウェーデン、デンマーク、アイルランド、フランス南部の一部でも平均を上回る降水量を記録した。

 

 欧州外では、米国の一部とメキシコ北西部、朝鮮半島、中国東部、インド北部、ネパール、ニュージーランド、チリ南部など、複数の温帯域で平均を上回る湿潤状態が観測された。長期的な傾向としては、過去40年間で全球陸域平均の相対湿度は低下し、2000年代初頭以降ほぼ平均を下回っている。2025年10月も気候学的平均を下回った。気温上昇の長期化とともに、空気の乾燥化が進んでいることを示している。

 

 極域の海氷面積では、10月の南極の海氷面積が1,750万km²で、同月としては観測史上3番目に低い値となり、1991~2020年10月平均を約6%下回った。同地域では2023年以降、比較的大きな負の異常値が継続する傾向が見られる、としている。

 

 一方、北極の海氷面積は観測史上8番目に低い記録となり、同月平均を約12%下回った。この値は2007年以降続く海氷面積の平均を下回る傾向に合致する。ただ、同面積の変動は、年によって変動幅が大きい。海氷濃度が最も平均を下回ったのは北極中央部で、同月における地表気温が平均を大幅に上回る地域と一致していた。

https://climate.copernicus.eu/surface-air-temperature-october-2025

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