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世界の環境破壊による損失額年間715兆円 世界GDPの13% (各紙)

2013-04-27 23:39:44

熱帯林の伐採が進むインドネシア。森林破壊で気候変動加速、コミュニティ崩壊も
熱帯林の伐採が進むインドネシア。森林破壊で気候変動加速、コミュニティ崩壊も
熱帯林の伐採が進むインドネシア。森林破壊で気候変動加速、コミュニティ崩壊も


国連環境計画(UNEP)などが出資する国際研究チームは、世界中で起きている環境破壊による損失が年間7兆3000億㌦(日本円で715兆円)に達するとの推計をまとめた。主な環境破壊は、地球温暖化や森林破壊など。損失額は、世界の国内総生産(GDP)総額の13%を占める。

原因・地域別では、中国を抱える東アジア地域での石炭火力発電が4528億ドルで最大のコストとなっている。日本は東電福島原発事故後、石炭火力新設の方針を打ち出しているほか、途上国への石炭火力プラント輸出にも力を入れており、「環境破壊推進国」として、環境NGOなどから日本への批判が強まる可能性もある。すでに、グローバル環境問題をウォッチしているNGOなどは、石炭火力発電などに投融資している金融機関への監視を強める動きをみせている。その中で日本の金融機関を重視しようという主張が出ているという。

試算をまとめたUNEP等の研究チームは、「企業の価値や経済成長の在り方を考える場合に、これらの被害額を考慮することが必要だ」と指摘、環境コストの「内部化」を進めて企業評価をする必要があることを、長期投資の機関投資家などに呼びかけている。