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街路灯蓄電池「消えないまちだ君」 町田市と中小企業開発(東京)

2013-04-28 09:51:01

透明の管に付けた新たな蓄電装置を紹介する開発メンバー=東京・町田市役所で
透明の管に付けた新たな蓄電装置を紹介する開発メンバー=東京・町田市役所で
透明の管に付けた新たな蓄電装置を紹介する開発メンバー=東京・町田市役所で


地震などによる大規模停電時に、街路灯が消えることを防ぐ新しい蓄電装置が登場した。東京都町田市と市内の中小企業グループが共同開発した。名付けて「消えないまちだ君」。最長で三晩、点灯できる。既存の街路灯を生かし、一時間ほどの工事で設置できる手軽さが特徴だ。


 新装置は直径九センチ、長さ六十センチの筒に発光ダイオード(LED)の点灯装置とリチウム電池を入れてある。筒は少し曲げられるように防水用のゴムシートで作成した。




 街路灯の柱の側面にある点検口から内部の点灯装置と入れ替えるだけで使え、一般的に普及している直径十二センチ以上の街路灯の柱内に取り付けられる。




 市によると、街路灯内部の装置を取り換える方式はこれまでなく、特許も出願。平常時に充電した電気でLEDをともす。照明は三十六ワットと五十ワットがある。価格は一基四十万円。停電時用の一般的な街路灯は、ソーラーパネルや外付けの蓄電池付き。新装置はこれらに比べ、新たに必要な設備が少なく、コストを抑えられた。




 一昨年の東日本大震災で、町田市内の街路灯や避難所の屋外照明の多くが消え、避難誘導に苦労した経験から、市職員が昨年五月に新装置を発案。町田市内の中小企業グループ「多摩高度化事業協同組合(まちだテクノパーク)」のメンバー企業三社が具体化した。




 発案者の河合孝敏街路灯担当課長は「夜、避難所までの道に明かりがあれば目印になる」と話す。十一月までに、避難所となっている市民ホールから町田駅までの市道五百五十メートルに十三基設置しその後、避難道路などで順次取り付けていく。

http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2013042802000130.html