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米国が原爆開発の拠点を国立公園に。下院で法案通過 反核団体は「核兵器の宣伝」と反発(東京)

2014-12-06 15:52:31

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manhattanPK2014120602100133_size0【ワシントン=青木睦】広島、長崎への原爆投下をもたらした米国のマンハッタン計画ゆかりの場所が、国立歴史公園に指定されることになった。国立歴史公園化を盛り込んだ関連法案が下院を通過し、成立のめどが立ったためだ。国立公園化は原爆の歴史を後世に伝えるのが目的。だが、原爆被害の実態を踏まえなければ核兵器開発を美化することになりかねず、反核団体は反対している。


 指定されるのはマンハッタン計画の中心地だったニューメキシコ州のロスアラモスと、プルトニウムの製造拠点だったワシントン州ハンフォードの施設、ウラン濃縮施設のあったテネシー州オークリッジの三カ所。




 国立公園化を議会に働き掛けてきたNPOの「アトミック・ヘリテージ・ファンデーション」は公式サイトで「国立公園化によって、歴史的なマンハッタン計画の場所が次世代のために保存されることになる」と歓迎の意を表明した。




 一方、反核団体「ロスアラモス研究グループ」のメロー代表は「国立公園化は核兵器の宣伝にすぎず、一瞬のうちに都市を焼き尽くした“偉業”をたたえるものになる」と反発している。




 ハンフォードの核施設は今なお放射能を帯びた汚染水が漏れ続き、「全米で最も汚れた場所」とも呼ばれている。

 

http://www.tokyo-np.co.jp/article/world/news/CK2014120602000257.html