HOME13 原発 |ロシア軍、今度はウクライナ第二の都市、ハリコフにある中性子源の研究原子炉を攻撃。建物から出火。変電設備等が破損。放射線量の上昇は不明。「原発人質作戦」より明確に(RIEF) |

ロシア軍、今度はウクライナ第二の都市、ハリコフにある中性子源の研究原子炉を攻撃。建物から出火。変電設備等が破損。放射線量の上昇は不明。「原発人質作戦」より明確に(RIEF)

2022-03-07 00:51:33

ukurainakurafuキャプチャ

 

 ウクライナの国家原子力規制検査局(SNRIU)は6日、ロシア軍がウクライナ第二の都市ハリコフにある国家研究センター(NSA)の電子加速器で駆動する中性子源(Neutron Source)の研究原子炉を攻撃し、火災が発生したと緊急発表した。同装置の変電設備や冷却設備等が損傷しているという。SNRIUは「ロシアによる新たな原子炉テロリズムだ」と激しく非難している。

 

 (写真は、ウクライナのハリコフにある中性子源の研究設備)

 

 ロシア軍は、北東部のチェルノブイリ旧原発を占拠した後、南部のウクライナ最大のザポリージャ原発を占拠しており、今回、さらにハリコフでは中性子源の研究原子炉を攻撃したことになる。ロシア軍は意図的にウクライナの原子力設備を攻撃、占拠し、ウクライナとの交渉材料に活用する「原発人質作戦」を展開しているとみられる。

 

 ザポリージャの原発サイトにある6基の原発は、6日の発表では、1基を残して、再び5基の原発については稼働停止に移行している。1基は原発内の電源確保のために稼働させているとみられる。https://rief-jp.org/ct13/123090?ctid=76

 

 ハリコフの中性子源研究設備は、2010年4月にワシントンで開いた第一回核セキュリティサミットで、米国とウクライナによる共同声明に基づき設立されたハリコフ国家科学センター(NSC KIRT)を基盤として創設されたもの。中性子源は核物理、放射線資源科学、生物学、化学、医療用放射線アイソトープの生産等の分野の研究活動に応用されている。

 

 基本的には電子加速器で加速した粒子線(陽子線や電子線等)をターゲットに照射して核反応や核破砕反応を引き起こすことによって、中性子を発生させる仕組みだ。したがって、原子炉と同様に放射線物質等も発生する。

 

 ウクライナ側の発表では、ハリコフの研究センターの中性子源の研究原子炉設備が攻撃を受け、火災になったとしている。火災は砲撃によって発生したもので、変電所が完全に破壊され、電子加速器を冷却する空調のケーブルも損傷を受けたとしている。建屋のいくつかの部分は表面に損傷が発生、NSA中性子源の建物とその構造に線状加熱が生じ、アイソトープの実験所や冷却塔等の窓ガラスも破損したとしている。

 

 攻撃を受ける前、中性子源センターでは、新規の核燃料を用いた物理的な始動段階での操作を行っていたという。ロシア軍がウクライナに侵攻を開始した2月24日の時点で、中性子源の原子力施設は運用員によって亜臨界状態に達していたという。

https://snriu.gov.ua/en/news/zaporizhzhia-npp-still-under-control-military-forces-russian-federation

https://snriu.gov.ua/en/news/shelter-nsa-neutron-source