HOME13 原発 |ウクライナのチェルノブイリ原発の占拠中に被爆したとみられるロシア兵士が死亡の模様。ベラルーシの病院で。戦時下の放射線被爆での兵士の死は、米軍の広島原爆投下時以来(各紙) |

ウクライナのチェルノブイリ原発の占拠中に被爆したとみられるロシア兵士が死亡の模様。ベラルーシの病院で。戦時下の放射線被爆での兵士の死は、米軍の広島原爆投下時以来(各紙)

2022-04-03 01:22:35

Chernobylキャプチャ

 

 各紙の報道によると、ロシアがウクライナ侵攻で占拠していたチェルノブイリ原発で、占拠中に被爆して撤退したロシア兵の中から死者が出た模様という。チェルノブイリを占拠していたロシア軍は3月31日までに撤退し、同原発の管理についてもウクライナ側に返還した。その後の報道で、ベラルーシに緊急搬送された複数の兵士のうち、これまでに少なくとも1名が病院で死亡したとされる。戦時下での放射線被爆での死亡とすれば、日本の広島への原爆投下で被爆した日本兵と捕虜の米兵以来ともいえる。

 

 英テレグラフ紙等の報道によると、ウクライナの原子力管理当局の情報として、チェルノブイリで被爆してベラルーシに運ばれたロシア兵のうち1名が死亡したとされる。さらに、重症者が70人以上いるとの情報もある。https://rief-jp.org/ct13/123917

 

  ロシア兵たちはチェルノブイリの立ち入り禁止区域の通称「赤い森」内に、塹壕を建設中に被爆したものとみられている。同地は、原発が爆発した際に放射線で汚染した周辺の土壌等を埋め立てた箇所が各地にあり、それらの一部を掘り返した可能性が指摘されている。塹壕作業の途中で、複数の兵士の体調が急変し、多くの兵士に広がったことで、ロシア軍自体がパニックに陥ったとも伝えられている。

 

  同原発の管理自体も、ロシアの原発企業Rosatomからウクライナの原子力規制当局であるEnergoatomに31日付で返還された。ただ、少数のロシア兵が原発に残っているとの報道もある。原発の立ち入り禁止区域では、先週初めにも森林火災で1万ha以上が焼失する事態が発生している。https://rief-jp.org/ct13/123744

 

  いくつかの報道では、被爆したか、あるいはその過程で体調を崩したりした兵士の総数は数百人に上るともされる。一部の兵士は、ロシアにも移送されているという。

 

  西側の関係者の間では、ロシア軍がチェルノブイリやウクライナ南部の原発拠点等を攻撃したり、占拠する行動をとりながら、部隊に放射線防護の専門家を伴わず、また兵士の装備にも放射性被爆対策をとっていないとみられる点に、疑問の声が出ているという。

 

 戦時下での放射線被爆での兵士の死亡としては、広島への米軍の原爆投下攻撃で、多くの市民とともに、日本兵も多数死亡した。このほか、広島市内の中国憲兵隊司令部で拘束されていた米軍捕虜約20人が被爆して死亡したことが確認されている。ttps://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%BA%83%E5%B3%B6%E5%8E%9F%E7%88%86%E3%81%A7%E8%A2%AB%E7%88%86%E3%81%97%E3%81%9F%E3%82%A2%E3%83%A1%E3%83%AA%E3%82%AB%E4%BA%BA