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福島・富岡産米の出荷OK セシウム濃度最高25ベクレル 震災後初、5トンが市場に(福島民友)

2014-10-16 21:45:49

富岡町で収穫したコメの全袋検査を行う関係者
富岡町で収穫したコメの全袋検査を行う関係者
富岡町で収穫したコメの全袋検査を行う関係者


福島県双葉郡富岡町下郡山地区の水田でコメの実証栽培に取り組んできた同町のふるさと生産組合(渡辺康男組合長)は14日、楢葉町のJAふたば楢葉低温倉庫で収穫したコメの全袋検査を行った。

検査の結果、放射性セシウムは全て、食品の基準値(1キロ当たり100ベクレル)を下回り、東京電力福島第1原発事故後初めて富岡町産のコメが出荷可能となった。

 

収穫後、検査したコメは「コシヒカリ」「天のつぶ」「こがねもち」の3品種で計240袋約7トン。このうち約5トンを出荷し、残り約2トンは保有米として試食会や仮設住宅での餅つき大会などで活用する。検出されたセシウムは最高で1キロ当たり25ベクレルで、全ての袋に検査済みシールが貼られた。

 

下郡山地区は原発事故に伴い、避難指示解除準備区域に指定されている。実証栽培は県と町の営農再開支援事業として実施、5月に約30アールの水田4枚計約120アールで田植えを行った。

 

「うれしいのひとこと。ほっとしている」。全袋検査を見守っていた富岡町ふるさと生産組合長の渡辺康男さん(64)は、検査結果を示すパソコン画面に通過を意味する「PASS」の文字が次々と表示されると、安堵(あんど)の表情を見せた。

 

http://www.minyu-net.com/news/news/1015/news9.html