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「福島スープ」食べますか? 英現代アート・フェアに 福島出身の日本人芸術家兄弟が出展(CNN)

2014-10-19 23:50:21

邦人芸術家2人組「ユナイテッド・ブラザーズ」が福島産の材料で作ったスープを提供=GREEN TEA GALLERY提供
邦人芸術家2人組「ユナイテッド・ブラザーズ」が福島産の材料で作ったスープを提供=GREEN TEA GALLERY提供
邦人芸術家2人組「ユナイテッド・ブラザーズ」が福島産の材料で作ったスープを提供=GREEN TEA GALLERY提供


(CNN) 英ロンドンで開幕した現代アートの祭典「フリーズ・ロンドン」で、日本人アーティストの出品する「福島スープ」が振る舞われている。CNN記者がこの作品を体験し、率直な心境をリポートした。

フリーズは今年で12年目。ロンドン市内の公園に設置された巨大テントの会場に、世界25カ国から162点の展示が集まっている。その1つが福島スープだ。

普通の日本人が作った普通の日本風スープと思うかもしれないが、実は「ユナイテッド・ブラザーズ」の名で活動する荒川医(えい)さん、智雄さんの兄弟が制作した芸術作品。スープは2人の母親が作っている。

荒川さん兄弟は福島の出身で、2011年に起きた東京電力福島第一原子力発電所事故の被害に目を向けてほしいという思いをこの展示に込めた。

スープの具材はすべて福島産。放射線量をチェックして食べても安全なことを確認している。

CNNのジェイク・ウォリス・シモンズ記者は、「それでも胸に手を当てて、あなたはあえて食べますか?」と問い掛け、自身はスープをおいしそうに食べる動画を公開した。

荒川医さん(37)は福島スープについて、たとえ安全だと言われても、マスコミの報道や心理的要因がはたらいて、人々は食べるかどうか躊躇(ちゅうちょ)すると語る。日本国外の人たちに、降り注ぐ核の恐怖を形あるものとして体験してもらいたかったと話している。