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宮沢洋一経産相 SMバーでの”政治活動歴”だけでなく、東電株主、昨年買い増しも。「経産・東電”癒着”」を象徴する人選(FGW)

2014-10-23 21:17:06

この人は、何者?!
この人は、何者?!
この人は、何者?!


各紙の報道によると、政治資金問題で辞任した小渕優子氏から経産相の座を引き継いだ宮沢洋一大臣(64)が、SMバーでへの支出を政治活動費としていたほか、東京電力の株主でもあったことが波紋を呼んでいる。

 「SMバーへの支出を政治資金収支報告書」に掲載したことに対しては、海外でも驚きの反応を呼んでいる。日本の政治家のお粗末さを通り越した行為に、多くの日本人が海外旅行などの際、奇異の目で見られる可能性もある。ただただ、恥ずかしい。

 

 さらに海外の人が驚くのは、宮沢氏が自民党内屈指の東電株の保有者という点だ。国会議員の「資産等報告書」などを引用した報道によると、宮沢氏は2000年の衆院議員初当選時から東電株を保有(当時は614株)しており、2010年の参院初当選時の資産公開では588株だった。それが、東電事故で政府が事実上、東電の賠償負担を肩代わりをした後の2013年には、12株を買い増し、現在は600株を保有する、という。

 

東電は原発事故で抱えた負債で、本来債務超過状態だったが、国が大株主である「原子力損害賠償・廃炉等支援機構」から、これまでに約4兆5000億円の交付金を受け、破綻を逃れている状態が続いている。東電破綻回避は、株主救済でもあり、個人株主の宮沢氏も保有株が紙切れになるリスクを回避したことになる。昨年の買い増しは、国の下支えを踏まえての判断とみられる。

 

 しかし、経産相はそうした東電を所管する大臣であり、しかも賠償支援機構を担当する内閣府特命担当相も兼務している。東電を救済することで、宮沢氏は自分の保有株も守ることになる。さすがに保有株を紙切れにしたくないので、東電に甘い行政を展開するほど、傲岸ではないとは思うが、欧米では、政治家が自己資産を投じている企業に、直接の影響力を持つポストに就くこと自体、利益相反の疑いが生じるので、そうした人選はまず、あり得ない。

 

安部首相は小渕前経産相の任命に際して、十分なチェックができなかったことが、辞任に至ったとの反省に立って、宮沢氏を後任に選んだはず。「適材適所」の発言をオウム返しに言っているが、まさか「東電株主の宮沢氏は、東電擁護に最適の人材」という意味だったのか。

 

秋風が一気に感じられる中、いつのまにか、安部政権のお粗末さが際立つ季節になったような気がする。