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泉田新潟県知事、広瀬東電社長に福島事故政府事故調の東電関係者の調書公開求める。広瀬社長、事実上拒否(Reuters)

2015-01-06 22:54:15

1月6日、東京電力の広瀬直己社長は、新潟県の泉田裕彦知事と会談した。泉田知事は、東電が目指す柏崎刈羽原発の再稼働を議論する状況にないとの考えを改めて強調した。柏崎刈羽原発、2012年11月撮影(2014年 ロイター/Kim Kyung-Hoon)
1月6日、東京電力の広瀬直己社長は、新潟県の泉田裕彦知事と会談した。泉田知事は、東電が目指す柏崎刈羽原発の再稼働を議論する状況にないとの考えを改めて強調した。柏崎刈羽原発、2012年11月撮影(2014年 ロイター/Kim Kyung-Hoon)
1月6日、東京電力の広瀬直己社長は、新潟県の泉田裕彦知事と会談した。泉田知事は、東電が目指す柏崎刈羽原発の再稼働を議論する状況にないとの考えを改めて強調した。柏崎刈羽原発、2012年11月撮影(2014年 ロイター/Kim Kyung-Hoon)


[新潟市 6日 ロイター] – 新潟県の泉田裕彦知事は6日、東京電力(9501.T)の広瀬直己社長との会談で、福島第1原発事故政府事故調査委員会による東電関係者の調書を公開するよう求めた。

同知事は「福島の検証ができていないので、(柏崎刈羽の)安全性をめぐる議論が始められない」と従来の考えをあらためて強調。これに対し広瀬社長は、「会社として(公開を)指示する立場にない」と答えるなど、議論がかみ合わないまま会談は約15分で終わった。

泉田知事と広瀬社長の会談は約1年ぶり。新潟県庁に泉田知事を訪ねた広瀬社長は、「柏崎刈羽原発では、防潮堤などができた後、この3年で2万3000人くらいの新潟県民に視察してもらった」などと述べ、県内で再稼働に向けた理解活動を続けていると強調した。

これに対し泉田知事は、「福島事故の当事者である東京電力が原因究明をやることが第一歩だが、(東電は)政府事故調の調書の公開に応じていない。原因究明に後ろ向きだ」と指摘。「政府事故調に話した内容くらいは、現職のひとの分もあるだろうから社長名で公開したらどうか」と迫った。

政府事故調による調書は、東電や政府など各方面の関係者が匿名を条件に聴取に応じた内容であることを踏まえ、広瀬社長は、「個人の判断で公開、非公開を決めている。東電の社長名でどうこうということは考えていない」と答え、東電として関係者に指示や命令を出すことについて難色を示した。

同社長は「(事故原因の)解明ではしっかりした対応をしてきた」などと述べた。

 

http://jp.reuters.com/article/idJPKBN0KF0F920150106