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菅官房長官 東電福島原発の汚染水漏洩発覚で「影響は完全にブロックされている」 と、安部首相発言を鸚鵡返し(各紙)

2015-02-25 21:07:46

「コントロール」発言を繰り返す菅官房長官
「コントロール」発言を繰り返す菅官房長官
「コントロール」発言を繰り返す菅官房長官


各紙の報道によると、菅義偉官房長官は25日の記者会見で、東電福島第一原発から高濃度の汚染水が長期間にわたって海に流出していたことが発覚したことについて問われ、「港湾外への汚染水の影響は完全にブロックされている」と述べた。

問題となっているのは、東電が昨年4月、福島第一原発の山側にある排水溝から高濃度のセシウムが検出され、排水溝を伝って海洋に流出しているのに、対策を取らず、データの公表も隠していたという事実。

 

汚染は2号機の原子炉建屋の屋上に溜まっていた汚染水が雨どいを通じて排水溝に流れ込んだとみられる。東電が今月19日に測定した時点でもセシウム量は1㍑当たり約3万ベクレルの高いレベルを示した。

 

東電は事実が明らかになってから、建屋屋上の汚染粋を吸収する土嚢を積むなどの応急策を講じている。作業が終わるのは3月末の見込みで、それまでの間、汚染水の垂れ流しは続く。

質問を受けた菅官房長官は、2014年の原子力規制委員会・検討委員会や廃炉・汚染水対策現地調査会議などにおいて、東電は(排水溝の問題の)報告を行っていると指摘した。

 

また、排水口における放射性物質の濃度が2号機の原子炉建屋屋上のたまり水よりも低く、港湾外の海水濃度も法令告示濃度に比べて十分に低い数値だとして、「港湾への汚染水の影響は、完全にブロックされている。状況はコントロールされているという認識に、変わりない」と、安部首相が以前に国際公約した状況が続いているとの認識を示した。

 

しかし、菅官房長は、東電が汚染水の流出を政府の会議には示しながら、外部に公表しなかった理由については明らかにしていない。仮に官房長官の指摘のように、政府の会議に報告しているのからば、議事録等を公表すべきだろう。また排水溝から海洋に流出していないというならば、昨年4月以降の排水口の放射性汚染物質データも公表する必要がある。東電、政府の説明責任への疑問が高まっているだけに、疑念を晴らすのは官房長官の役割でもある。

 

http://www.huffingtonpost.jp/2015/02/25/fukushima-nuclear-power-polution_n_6750226.html?utm_hp_ref=japan