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脱原発テント撤去命令 東京地裁判決土地使用料に1140万円(東京)裁判所は東電にも国土全体にばら撒いた放射性汚染物質の早期撤去を命じるべきだ

2015-02-27 12:15:25

判決を受け、抗議集会に参加した支援者ら=26日、東京・永田町の参院議員会館で
判決を受け、抗議集会に参加した支援者ら=26日、東京・永田町の参院議員会館で
判決を受け、抗議集会に参加した支援者ら=26日、東京・永田町の参院議員会館で


東京・霞が関の経済産業省敷地内にテントを張り、脱原発を訴える市民グループの二人に、国がテントの撤去などを求めた訴訟の判決が二十六日、東京地裁であった。

村上正敏裁判長は「表現の自由の行使という側面はあるが、国有地の占有は認められず、国が明け渡しを求めることは権利の乱用ではない」として、テントの撤去や土地使用料として約一千百四十万円の支払いを命じた。実際に立ち退くまで一日当たり約二万一千円の支払いも命じた。市民グループ側は控訴する方針。

 


 判決は、テントで歩行者の通行が妨げられ、テントの一部を焦がす火災も発生するなど防災上の危険もあると指摘。「原発政策に抗議するための活動に対し、国が訴えを起こすこと自体が違法だ」とした市民グループ側の主張を退けた。

 




 判決が、判決確定前に国が強制執行できる仮執行宣言を付けたため、国は強制執行に向けた手続きが可能になった。だが、市民グループ側は、裁判所に強制執行停止を求めることもできる。

 

 




 市民グループは東京電力福島第一原発事故の半年後の二〇一一年九月十一日から、経産省前にテントを張り、交代で寝泊まりしながら国の原発政策に対する批判を続けていた。

 


◆「残念」「脱原発の象徴」支援者ら400人抗議


 


 市民グループは判決後、東京地裁正門前で「不当判決」と書かれた垂れ幕を掲げ、怒りの声を上げた。その後、東京・永田町の参院議員会館で開いた集会には、支援者を含め約四百人が集まった。

 




 被告の一人で神奈川県藤沢市の淵上太郎さん(72)は「予測された判決だが、誠に残念だ。テントは反原発運動の一つの拠点。明日からも脱原発を訴え続けたい」と話した。

 




 弁護団の河合弘之弁護士は「全国で脱原発を目指す人たちは、テントを象徴のように考えている。日本から全ての原発をなくすことが最終目標だ」と強調。

 




 支援者の一人で神奈川県厚木市の佐野究(きわむ)さん(28)は「判決は国側の主張を受け入れただけで、怒りを覚える。裁判所には、テントから原発再稼働に抗議の声を上げ続ける意味を酌んでほしかった」と話した。

http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2015022702000126.html