HOME | 米ニューヨーク郊外の原発で 火災爆発事故。けが人、放射能漏れはなし。変圧器の爆発か(各紙) |

 米ニューヨーク郊外の原発で 火災爆発事故。けが人、放射能漏れはなし。変圧器の爆発か(各紙)

2015-05-10 18:03:46

立ち上がる原発からの爆発煙
消火活動で物々しい原発内部
消火活動で物々しい原発内部


内外の報道によると、米ニューヨーク市近郊にあるインディアンポイント原発で9日、変圧器の故障で爆発・火災が起きた。放射能漏れやけが人等は発生していないが、クオモ・ニューヨーク州知事は「事故はマイナーなものだが、原発での事故なので軽視するつもりはない」と指摘、原因究明に努めている。

インディアンポイント原発は、ニューヨークのマンハッタン北部から約50マイルの地点にあり、ニューヨーク市と、ウエストチェスター地区の電力需要の25%分を発電している。

 

事故は9日(米時間)午後5時50分ころに3号機原発の近くで発生、爆発とともに火災が起きた。原発周辺には黒い煙の渦が立ち込めたという。火災は午後6時15分には、作業員が設備内のスプリンクラーを作動させて消し止めた。

 

原発を保有するエンタジー社の広報担当者によると、火災は原子炉関係施設から200ヤード(約180m)離れた放射性物質以外の取り扱い地区で発生し、火災は鎮圧したが、原子炉の一つは自動的に停止した。放射能漏れ、けが人等は起きていない。

 

事故は原発事故の4段階区分のうち、一番下の「Unusual event(異常な出来事)」に分類された。

 

CNNテレビが伝える目撃者の証言では、黒いボールのような巨大な煙が、近くのハドソン川を覆った、という。また電気が焦げたような臭いが立ちこめたとの声も出ている。ロイター通信によると、3号機は修理を終えて8日に電力供給を再開したばかりだという。

 

米連邦原子力規制委員会は3人の調査官を派遣した。一時停止した原発のクーリングダウンを待って、火災原因を調査する。

立ち上がる原発からの爆発煙
立ち上がる原発からの爆発煙