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明治安田生命保険、投融資先のCO2排出量削減のScope3目標、2030年度に50%削減(2013年度比)。石炭火力発電の事業転換等エンゲージメント強化へ(RIEF)

2021-07-07 18:41:50

meijiyasudaキャプチャ

 

 明治安田生命保険は5日、投融資先のCO2排出量等のScope3の排出量を、2030年度に50%削減(2013年度比)し、2050年度にはゼロとする目標を設定した。目標実現のため、投融資先企業の脱炭素化を後押しするエンゲージメント活動を強化するほか、CO2排出量上位の投融資先企業等に対して、石炭火力発電関連事業等の事業転換計画を踏まえて、脱炭素促進を働きかけるとしている。

 

 同社はこれまで温室効果ガス排出量削減について、自社の排出量のScope1、同2を対象とした2030年度目標を設定していた。今回、その範囲をScope3に広げるとともに、削減目標率を強化した。

 

 Scope3については、自社の活動(出張費や購入した製品・サービス等)に由来するものは、40%削減(2013年度比)とし、投融資活動に伴う国内上場株式、社債、融資等については50%(同)削減を目標とする。2019年度現在、それぞれ11.5%減、20.0%減となっている。また自社活動からのScope1と同2は30年度に50%削減とする。

 

明治安田生命のCO2削減目標
明治安田生命のCO2削減目標

 

 投融資活動によるScope3削減目標の達成に向けては投融資先に対して脱炭素活動を促進するエンゲージメント活動を強化する。自社による取り組みに加えて、他の投資家との協働に取り組むほか、運用委託先にもエンゲージメント活動の実施を要請する。

 

 ESG投融資については、現中期経営計画期間(2021-2023 年度)において、5000 億円を実施する計画だ。再生可能エネルギー発電事業やグリーンボンドへの投融資に加え、トランジション・ ファイナンスなど、低炭素社会への移行に向けた資金供給を積極的に展開するとしている。

 

 同社はこれまで、自社の保有資産の「脱炭素化」として、保有不動産の照明器具のLED化の促進、空調設備等の高効率化、 社用車のエコカーへの切り替え等の省エネ対策を実施してきた。また保険商品の各種手続きの電子化等によるペーパーレス化等も推進している。 今後も、デジタル技術の積極活用や業務プロセスの見直し等による人の移動と紙の使用量の削減、物流の効率化等を進め、サプライチェーン全体における排出量の削減に取り組むとしている。

 

https://www.meijiyasuda.co.jp/profile/news/release/2021/pdf/20210705_05.pdf